劇場公開日 1982年9月18日

疑惑のレビュー・感想・評価

全40件中、1~20件目を表示

4.5仕事は他人事

2025年8月14日
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2時間もイスに座らせて飽きさせないのは至難の業だが、その為に盛り込みすぎて散漫になるのがよくある苦労の上の落とし穴。

本作は各々がそれぞれの持ち味を活かして、流行りや仕掛けに頼らず、巧みな原作を土台に飄々と魅せてくれる稀有な一本だと思う。

被告人の桃井かおりは〈腹に一物ある〉ふてぶてしさ、弁護士の岩下志麻は〈腹が読めない〉ふてぶてしさでお互い、己の所業を仕事であり、どこか他人事と割り切っている。そこが実にいい。

妙に憎めない三枚目の鹿賀丈史も掌返しが小気味いいし、山田五十鈴の啖呵も心地よい。往年の名優陣を偲ぶ意味でも距離感が安定している。

感情移入は必要だが、観客を過剰に引きずり込む必要は無い。これはどう展開して行くのか、成り行きを見届けたいと思わせ続ければ良いだけだから。そもそも、映画の中の出来事なんて他人事なんだから。

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K・M

5.0松竹映画の宝

2025年8月2日
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悲しい

楽しい

ドキドキ

久しぶりに観ましたが、やはり魅せられます。
桃井かおりさんの巧みな演技、岩下志麻さんの貫禄。
原作・脚本の松本清張さん、無駄なく隙なく少年性の清さも
この大人達の茶番を傍観し傷つき、なだめる。

野村芳太郎監督、後期の傑作で松竹の代表的な名作。
多作な監督で、松竹では神だったんでしょうね。
駄作もあるが『震える舌』というカルト映画もあったり
(松竹は『震える舌』を松竹で『エクソシスト』をとオーダーしたのでは、と推測している。
『真夜中の招待状』は『エレファント・マン』。
大林宣彦監督には松竹でゾンビ映画をとオーダーして『偉人たちとの夏』が出来たと御息女の話を聞いた。)
社会派ミステリー『砂の器』『事件』『鬼畜』という名作もすぐ浮かぶ。

昭和の時代風景、警察と記者達のズブズブな関係性などの描写。
冤罪。
クロでしかない容疑者の、事実を明らかにできる弁護士。

劇場公開初日、今は無き横浜ピカデリーで観ました。
(松竹は洋画単館ロードショーで『疑惑』一本立て興行にした。
当時、通常松竹は邦画プログラムピクチャー2本立て興行だったから、松竹の賭けと作品の自信を感じた。)
客入りがよく、映画を楽しんだ観客の熱気があった。
街の映画館が活き活き、していた。

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なかじwithみゆ

4.5サスペンス系は好みではないがコレは良い!

2025年7月5日
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知的

驚く

 もともとサスペンス系の映画は好みではありませんが、本作はとても楽しめました。原作が何度もドラマ化されているだけあって素晴らしいです。

 桃井かおりさんと岩下志麻さんのやり取りが素晴らしいうえに、スパイスとして新聞記者役柄本明さんが本作品に与えるフレーバーも凄く良いです。

 桃井かおり演じる球磨子が首尾一貫して直情型のバカ女であることにブレが無いので、ストーリーに矛盾がありません。この女じゃあ緻密な計画に基づいた行動は出来ないし、この女なら法廷で喚き散らすことも有りそうだと納得できるのです。

 1982年公開の古い映画ですが、新聞記者がスクープ獲得のために参考人に金を渡したり誘導尋問したりして自分に都合の良い証言を引き出し、それを記事にして球磨子が悪人であり犯人に違いないと大衆に刷り込む様が描かれているのにも感心しました。
 読んでいませんが原作は週刊誌記者(本映画では新聞記者)の事件をめぐる物語であるとのこと。

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クネーゴ

5.0無作為な球磨子

2025年6月4日
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白河(鬼塚)球磨子は多額の保険金をかけた夫と海へ車ごとダイブし自分だけ脱出して保険金殺人を疑われる。その疑惑を解き明かしていく係争と人間模様が描かれる。
原作とは設定や筋が異なるそうだが、映画では希代の毒婦球磨子の悪逆無道を描くのが狙い。球磨子を桃井かおりが演じた。

球磨子という人物は意識的な悪ではなく無意識な悪で、悪で出来ているから悪意が見えない──という謂わばnatural-bornな悪女を桃井かおりが演じている。
役に合わせた演技をするのではなく、内側から顕現させるのが桃井かおりのメソッドだと思う。鷹揚な態度、たどたどしい声音と抑揚、上目遣いなどが擦れっ枯らしな球磨子像の外貌をつくった。

そこに人たらしが加わる。
桃井かおりでもっともよく覚えているのは幸福の黄色いハンカチのワンシーン。
武田鉄矢にナンパされた彼女は、高倉健と三人で車旅を続けるが、途中で車が干し草につっこんでやむなく近くの民家に泊めてもらう件がある。一宿一飯にあずかったその家で、桃井かおりがその家の子らと楽しそうにじゃれているシーンがあった。そのシーンはシナリオに予定されていたものではなく、たまさか子役らと息が合い、ふざけていたのがいい感じだったから撮り残した、という感じだった。ご覧になった方ならわかると思う。桃井かおりには人たらしな気配があり、初対面の子供とふざけるのは自然だった。独特な緩く鈍い気配がある人ゆえアンニュイやけだるさを言われる人だったが、じっさいは快活な人だという気がする。

このように芯からでる悪女値に人たらしが加わり、結果疑惑は桃井かおりの魅力に尽きる映画になった。
ちなみに疑惑はこの映画のほかに5回テレビドラマ化されているそうだ。
ウィキを見るとそれぞれの球磨子は、
いしだあゆみ
余貴美子
沢口靖子
尾野真千子
黒木華
──が演じていたが、桃井かおりには適わないだろう。という気がした。

ラストちかくで球磨子がつとめるクラブへ弁護をうけおった佐原律子(岩下志麻)が客としてやってくる。すこし話すとふたりは口論になり、律子が着ていた真っ白なスーツへ、球磨子が赤ワインをダラダラとこぼす。管を巻きながら無造作にこぼすのだが律子はまったく動じず眉ひとつ動かさない。お返しに球磨子の顔面に赤ワインを浴びせる。
無造作な桃井かおりと無反応な岩下志麻に圧倒されるシーンだった。他には、球磨子に食いつぶされる男を仲谷昇が演じて巧かった。

脚本を松本清張自身が書いた。映画には古さがなく個人的にはもっとも優れた松本清張の映像化であり、もっとも優れた野村芳太郎でもあった。

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津次郎

4.0【”レッテルを貼る。”今作はアンニュイどころではない悪女演技が物凄き桃井かおりと岩下志麻の性格キツイ女弁護士キャラが屹立した見事なる法廷劇であり、子を思う親の気持ちを描いた映画でもある。】

2025年5月21日
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悲しい

興奮

知的

■富山県の新湊の埠頭で車の転落事故が起きる。乗っていた地元の大酒造の社長、白河福太郎(仲谷昇)は死亡したが、クラブの女だった後妻の球磨子(桃井かおり)は助かる。
 福太郎には球磨子により、保険金三億一千万が掛けられており、彼女の太々しい態度から保険金殺人が疑われる中、確たる証拠がないまま球磨子は逮捕される。
 彼女の国選弁護人となった佐原律子(岩下志麻)は、球磨子の傲慢で横柄な態度に反感を覚えつつ、確たる証拠がない事にも注目していた。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・私の年代にとっては、桃井かおりさんは少し鼻声のアンニュイな雰囲気漂う女優さんと言うイメージがある。そして、岩下志麻さんは、和服の似合う怖いヤクザのお姉さんのイメージがある。”レッテルを貼る。”である。

・今作は面白き法廷劇であり、且つ悪女と言うレッテルを貼られた球磨子を演じた桃井かおりさんの、物凄い悪女演技と、それに真っ向から対抗する冷静だが勝気な国選弁護人となった佐原律子を演じた岩下志麻さんの、演技合戦映画である。

・序盤、法廷では、当初は誰もが球磨子が福太郎の財産及び保険金目当てで彼を殺したと思っている。そして、それを球磨子の法廷での太々しい態度が助長して行くのである。

・検察側の証人である目撃者(森田健作)や、球磨子の元恋人である仮出所中である豊崎(鹿賀丈史)は、”エドワード・ケネディ事件”を引き合いに出し、球磨子に不利な証言をして行くのである。

・だが、徐々に球磨子に惚れて一緒になったのは白河福太郎であり、彼はその事で母を含めて、一族郎党から厳しく諫められていた事が徐々に分かって行くのである。
 又、豊崎も佐原律子のアパートを訪ね、球磨子の普段は見せない、寂しい一面を語るのである。

■秀逸なのは、佐原律子が自ら運転していた車のブレーキと床の間に空き缶が挟まって、事故になりかけたシーンから、ずっと謎であった海中に水没した車の中に在った福太郎の片方の靴と小さなスパナの謎を解くシーンである。
 これは、ある自動車会社の高級車が十数年前に、アメリカで起きたブレーキの”故障”により乗っていた家族が亡くなった事故原因と酷似している。(但し、真の原因はブレーキが床のマットに引っ掛かったためであり、自動車会社の品質上の問題である。)
 そして、佐原律子は、福太郎の息子の証言も得て、その事故は福太郎による球磨子を道連れにした無理心中である事を証明するのである。
 福太郎が悩んだ末にこのままだと、球磨子の殺され財産の半分を取られ、息子に財産を残せないという思いから来た事が、法廷で明らかになるシーンは、法廷劇の中でも白眉の出来だと思うのである。
 そしてそれは、佐原律子自身も離婚した夫との間に出来た娘の存在が在ったからこそ、その事に気付いたのであろうという事が分かるのである。

<今作はアンニュイどころではない悪女演技が物凄き桃井かおりと岩下志麻の性格キツイ女弁護士キャラが屹立した見事なる法廷劇であり、子を思う親の気持ちを描いた映画でもあるのである。>

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NOBU

4.5二人の強烈な個性が放つ、まぶしいばかりの化学反応! 伝説となったクラブでの諍いシーンは、日本映画史に残る名場面

2025年3月27日
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知的

自分は「日本映画史上最強の化学反応」と勝手に思っているが、桃井かおりと岩下志麻という二人の強烈な個性がまさにバチバチと音を立て、激しい光を放ちながら物語をグイグイ引っ張っている。

怪演の桃井は、「アイツがやったに違いない」と日本中が確信する、前科4犯で夫に保険金をかけて殺した北陸一の毒婦・鬼塚球磨子。そして、彼女の弁護はしたくないと誰もが逃げ回る中で登場するのが、真っ白なブレザーで人を見下したような冷徹な目をした岩下演じる女弁護士だ。

人を食ったような球磨子が、顔を見るなり「あんたの顔きらいだなぁ」と言うと、「死刑になりたければ、断れば?」と眉一つ動かさない。この時の岩下の表情が、のちの『極道の妻たち』のあの役につながる、まさに氷のような美しさで、初対面シーンだけでもうゾクゾクしてくる。

本作は松本清張の原作で、これまでに何度もリメイクされているが、その名だたる女優が束になってかかっても、この2人にはかなわないのではないかと思うほど、2人の個性が作品にこれ以上ない魅力を与えている。いや、この2人にかかれば、松本清張のストーリーですらもただの背景となって後退し、かすんでしまう。

伝説となった最後のクラブでの2人の諍いシーンは、もう日本映画史に残る名場面であり、これを知らずして日本映画の何を語るのかというほどに何度みても圧倒される。

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コタツみかん

3.0刑事国選弁護人の役割

2025年1月28日
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球磨子に対する本件の殺人被疑事件を契機として、もともと白河家の顧問弁護士だった原山弁護士が辞任したのは、本当に原山弁護士自身の健康問題の故でしょうか。

あくまでも評論子の憶測なのですけれども、原山弁護士は、やはり球磨子の無実を信じることができなかったからなのでしょう。
実際、事件の審理が裁判所に係属した当時の世評は、球磨子が福太郎を殺害するために彼を助手席に乗せ、クルマごと岸壁から海に飛び込んだというもののようでしたから。

実際、海面に突入直前には、球磨子が運転席に座っていたという目撃証言も出ている状況では、真実がどこにあったにせよ、原山弁護士も、弁護士=刑事弁護人としての良心に従って行動したことは、少しも非難はできないことと、評論子は思います。
(刑事被告人の無実を信じることができないのに、引き受けて、いい加減な弁護をすることの方が、むしろ大問題)

一方で、国選弁護人として裁判所から任ぜられた佐原弁護士は、どうでしょうか。

国選弁護人は、刑事被告人との信頼関係に基づいて弁護を引き受けたものではなく、あくまでも裁判所から頼まれて「報酬を得るための仕事」として、刑事被告人の側の立場に立つ者―。

その「しがらみのなさ」が、今回は真実の発見に大いに寄与したともいえそうです。
佐原弁護士の「誤解しないでね。私は弁護人としての仕事をきっちりとしているだけのこと。」という彼女の台詞に、球磨子の事件に対する彼女の…そしてそれは、とりも直さず刑事裁判における国選弁護人の、いわば「立ち位置」が、くっきりと浮き彫りにされていたように、評論子には思われます。

「(刑事事件の)法廷には、敵も味方もいない。(検察官と弁護人は)協力して真実を明らかにする者たちがいるだけだ」という別作品『ステキな金縛り』で、検察官役の中井貴一の台詞が思い起こされますし、別作品『事件』での谷本裁判長の「法廷は、検察官と弁護人が論争をする場ではありません」という発言も、その意味では正鵠を得た台詞として思い起こされます。

そうして、そういう理想は、糾問主義的な旧刑事訴訟法の呪縛を免れ、より的確な真実の発見を期して、新(現行の)刑事訴訟法が弾劾的な手法を取り入れた意味合いを、いっそう明確にするものとも、評論子は思います。
(そして、実際の刑事裁判によく取材していなければ書けないであろう、こういう脚本にも敬意を禁じ得ません)

刑事裁判における弁護人(国選弁護人)の役割を鮮やかに描き出した作品ということではCinema de 憲法」、「Cinema de 刑事訴訟法」としても、優れた一本として、充分に佳作としての評価に値するものと、評論子は思います。

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talkie

3.0岩下志麻さんの迫力

2025年1月12日
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ららら

4.5何作も作られる意味も価値もある

2024年10月13日
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 以前、田村正和さん版を見たことがありましたが、岩下志麻さん弁護士版も素晴らしい。岩下志麻さんの他の作品も見たいと思いました。
 桃井さんはそのままという感じで、大竹しのぶさん、蒼井優さんも合いそう。でも今後リメイクするなら意外なキャスティングだとワクワクします。
 目撃情報の危うさ、現場証拠に少しでも疑念があれば追求することの重要さを感じました。

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たたみ

4.0面白い、さすが

2024年4月24日
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悲しい

知的

 富山の埠頭で、暴走した車が海に転落。乗っていた白河福太郎が死亡し、同乗していた後妻の球磨子が助かる。資産家である福太郎には三億円の保険がかけられたうえ、球磨子は傷害などで前科4犯だった。警察もマスコミも、当然保険金殺人を疑う。しかし彼女の弁護をする佐原律子は、真相にたどり着く。
 実際にあった事件を元にした原作の映画化。面白い、さすが松本清張。真相解明の展開に感嘆しました。
 桃井かおりと岩下志摩の対決も見ものです。全く素でやってるような感じ、でもこの二人仲良いかも、と思いました。

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sironabe

5.0懐かしかった

2024年4月18日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

昔観たけれど、もう一度。物故者が多く出演していて時の流れを感じました。三木のり平や山本五十鈴など名優がほんの数分出ていて贅沢な映画だと思います。これも野村監督だからこそ皆さん出演されたのでしょう。そして見どころはやはり桃井かおりと岩下志麻のぶつかり合い。ワインのシーンは一発撮りだったと以前対談で言っていました。桃井かおりは「もう頬づえはつかない」でアンニュイな演技が光っていましたが、その後似たような演技のみで少々飽きられてきていた時にこの映画に出て、一皮むけた感がありました。法廷劇としては面白みは薄いですが女同士の闘いとしては最後まで目が離せない映画だと思います。

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ジャスミン

4.5昔はこうだったのか

2023年9月12日
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興奮

知的

難しい

弁護士の女先生が、夜に前科持ちの男を家に入れたり、今じゃ考えられない事が法廷でも起きるし、昔は緩くてそういうのもありだったのかと驚く。そして昔懐かしい俳優さん達が沢山出て来た。球磨子(桃井かおり)が熊本県の天草出身で、先日観た映画『霧の旗』も倍賞千恵子が熊本市出身だったな。弁護士役の岩下志麻、男から金を得て生きていこうとする桃井かおり、生き方はまるで違うけど2人の共通点は前だけをみて潔く生きていく。最後のお酒のシーンは思わず声が出てしまった。とても面白い映画だった。最後にチラッと姿を見せた真野響子、色んな意味で対照的な3人の女の生き方をこの映画は見せているのだと思った。

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見聞

3.5岩下志麻の映画だった

2023年1月23日
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私は原作を読んでいるのでストーリー展開が遅すぎて退屈で見ていられなかった。原作も大して面白くなかったし。もう限界だから見るのやめよう・・と思ったその時、岩下志麻が出てきた。それは原作にはない設定で映画のために作られたものだった。その後の展開がとても映画的で素晴らしく上手くできていたと思う。どうでもいいようなくだらないシーンがいくつか入っていて時間稼ぎをしているが全体のムードを盛り上げるためと思えばそれも良かったと言える。事件を解決した主人公の頑張りとか実力とか人格というものが魅力となって輝いてる。
難を言うと人間ドラマに実がない。少年の部分がクライマックスになっているわけだがそれであの少年が成長してるようにも見えない。クライマックスの盛り上がりとして成功しているだけで人間ドラマとしては何か突き抜けたものがない。作者もそれを感じたのだろう・・実にするために主人公の娘の話が挿入されていたりクライマックスが終わってからごちゃごちゃ何かやっている訳だがどう見ても実になっていない。
ところで、この映画が作られたのは1982年。俳優たちを見ていて、この頃までは映画と言える演技をしているなあと思っていた。そしたらちょい役で山田五十鈴が出てきた。あのシーンには圧倒された。映画の全盛期の俳優の実力というものに。この映画がとられてから40年経って今の俳優はみんな学芸会レベルになってしまった。日本の映画を取り巻く事情からして、もう復活することはないだろう。残念なことだ。
とか、難は言ってみたものの映画はやっぱりスターが命。実なんかいらない。勝った負けただけで十分。それだけの方がむしろ面白いのかもしれない。そしてスターの魅力さえ伝われば良いのだ。幸い私はだいぶ年をとってきて熟女の魅力が存分に分かるようになった。この作品は岩下志麻の魅力がビンビン伝わってくる映画だった。岩下志麻は秋刀魚の味だけだと思っていたけどそうでなくてとても嬉しい。

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KIDOLOHKEN

3.5見ごたえあり

2022年12月12日
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作品を鑑賞しながら、監督は野村芳太郎さんかな、と推測したら当たりでした。なんか監督の癖みたいなものが出るんですね。洋画についてはそこまでの推測はできませんが、邦画は時々あたります。
岩下志麻さんも桃井かおりさんもハマり役で、見応えがありました。今の時代に設定を変えてリメイクしても面白いと思います。

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ねりまっくま

5.0岩下志麻美しい

2022年11月5日
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岩下志麻と桃井かおりの演技力がとても迫力あって感動した。それぞれキャラクターが立っていてユーモラスで飽きずにハラハラしながら楽しめた。

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ししまる

5.0おもろすぎるがな

2022年10月25日
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泣ける

知的

難しい

この年代の映画は初めてみたけど、おもしろすぎるがなぁ。

桃井さんの生まかしさとか岩下さんの凛々しさとか、出演者の魅力がとんでもなくてもう一瞬でファンになりました。すんごい引き込まれる。
球磨子が犯人なのか、そうでないのか、真相がなかなか読めない中、朝廷で筋の通った展開がさくさく進んでいくので観やすかったです。

はーひさびさにこれやべー!って映画だった!

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mui

4.5最高だ

2022年8月28日
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吉泉知彦

5.0岩下志麻は桃井かおりの国選弁護士。 今よりもずっと若くてかっこいい。 誰がどう見ても桃井かおりの有罪は確実と思われていたのだが、岩下志麻がこの難局をどう乗り越えたのか?

2022年8月11日
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怖い

興奮

動画配信で映画「疑惑」を見た。

劇場公開日 1982年9月18日

1982年製作/127分/日本
原題:Suspicion
配給:松竹=富士映画

桃井かおり30才
岩下志麻41才
鹿賀丈史32才
柄本明34才
仲谷昇53才
森田健作33才
野村芳太郎監督

松本清張原作なのだから面白いに決まってる。
オレはこの映画を40年前に劇場で見ている。

もう内容もすっかり忘れてしまっていたのだが、
というかすっかり忘れてしまっていたからこそまた面白く見ることができた。

桃井かおりは夫の仲谷昇を自動車事故を装って殺した容疑で逮捕された。

鹿賀丈史は桃井かおりの昔の男。
この二人のいかにもなワルい感じが可笑しかった。

岩下志麻は桃井かおりの国選弁護士。
今よりもずっと若くてかっこいい。

誰がどう見ても桃井かおりの有罪は確実と思われていたのだが、
岩下志麻がこの難局をどう乗り越えたのか?

満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。

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ドンチャック

5.0永久保存版🙆‍♂️

2022年6月19日
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桃井かおりと岩下志麻の演技力に圧倒される作品。ストーリーは単純だが、グイグイ引き込まれる。これぞ名作。

アイドルとか芸人とかを客寄せパンダ的に役者として使いたがる最近の邦画製作陣はこの作品を観て色々と考えて欲しい。

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@Jankichi@

3.5保険金殺人で起訴された被告人と女性弁護士の駆け引きは見応えがある。...

2022年6月17日
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保険金殺人で起訴された被告人と女性弁護士の駆け引きは見応えがある。
被告人役の桃井かおりが相当にふてぶてしく、憎たらしい。
これで本当に殺人を犯していたら、まさにそのままのイメージなので、おもしろくない。
おそらくは無罪なのだろうなという推測は成り立つが、どうやって?
法廷でのシーンがかなり長く、引き込まれた。
出演者は錚々たる顔ぶれだったが、1982年の作品なので、皆かなり若いというところも見もの。

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省二
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