「山本圭さんを偲んで」鬼龍院花子の生涯 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
山本圭さんを偲んで
山本圭
2022年3月31日
享年81
過去数回鑑賞
原作未読
監督は『丹下左膳 飛燕居合斬り』『北の蛍』『極道の妻たち』『吉原炎上』『肉体の門(1988)』の五社英雄
脚本は『野性の証明』『復活の日』『北の蛍』『極道の妻たち』『新・仁義なき戦い』『茶々 天涯の貴妃』の高田宏治
これほどタイトルと内容にギャップを感じる作品は他に浮かばない
鬼龍院花子を演じるのは夏目雅子ではない
演じたの無名の新人でこの作品以外記録はなくWikipediaにも項目はない謎の人物高杉かほり
美人でもなく強烈な個性もなく演技力がずば抜けてるわけでもない彼女の生涯の方に興味が出てくる
どういう経緯で抜擢されその後どうしているのかますます知りたくなった
オープニングクレジットで最初に出てくるのは仲代達矢だから彼が主役なのか?
語り部を兼ねた夏目雅子は2番めでダブル主演という形だろう
この作品で夏目はブルーリボン主演女優賞を獲得した
夏目雅子のヌードあり
夏木マリも佳那晃子もヌードになった
ヤクザの抗争と裸の女
典型的な五社英雄作品
高い教育は受けなかった政五郎演じる仲代達矢とヤクザに物怖じしない大学出の恭介演じる山本圭の口論が見どころのひとつ
この作品で個人的に一番好きシーン
侠客を自負する鬼龍院家の親分・鬼政こと政五郎に仲代達矢
のちに小学校の先生になる鬼龍院家の養女・松恵に夏目雅子(少女時代・仙道敦子)
子供が産めず妾の同居を容認している政五郎の妻・歌に岩下志麻
政五郎とつるの間に生まれたちょっとオツムが残念な花子に高杉かほり
末長の下女として働いていたが政五郎に強奪され妾になったつるに佳那晃子
政五郎の妾・牡丹に中村晃子
政五郎の妾・笑若に新藤恵美
政五郎の子分のまとめ役・相良に室田日出男
闘犬育成から転向した政五郎の子分・兼松に夏八木勲
兼松の子分・六蔵に佐藤金造
政五郎の子分・丁次にアゴ勇
政五郎の子分・精に益岡徹
政五郎の子分・熊に古今亭朝次
高知商業の教師で土佐電鉄労働組合を支援する活動家でのちに松恵の夫になる田辺恭介に山本圭
土佐電鉄労働組合委員長近藤に役所広司
関西を拠点とする山根組組長山根勝に梅宮辰夫
花子と結婚を前提に付き合い始めた山根組組員権藤哲男に誠直也
鬼龍院家と山根組を引き合わせ兄弟の契りを交わすことに尽力した仲人役辻原徳平に成田三樹夫
加藤医師に浜田寅彦
龍松一家の刺客に福本清三
末長組の組長・末長平蔵に内田良平
平蔵の妻・秋尾に夏木マリ
平蔵の兄弟分三日月次郎に綿引勝彦
土佐電鉄筆頭株主・須田宇市に丹波哲郎