江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間のレビュー・感想・評価
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本当にステキなカルト映画
脚本の異常性を最後までパワーで押し切るバカ映画。どれだけおかしな事態に巻き込まれても意外と冷静な主人公の精神的タフさに思わず笑ってしまう。しかし話が進むにつれさすがの彼も狂気の世界に引き寄せられていき、いよいよ全面的破綻かと観念したところで突如現れる探偵・明智小五郎。彼は語り手としての地位を主人公から奪い取り、あっちこっちに散逸した事件の破片を推理のパズルフレームに強引に嵌め込んでいく。孤島で奇形人間を量産する主人公の父親や意味不明な倒錯プレイに執心する屋敷の執事も相当な異常者だが、それらを断罪する明智小五郎も同程度の異常者なので事の真相が暴かれたところで何のカタルシスもない。その空転ぶりが面白くて面白くて腹が捩れた。最後はダメの一押しと言わんばかりに主人公とその想い人(主人公の実妹)が花火と一緒に夜空に打ち上げられ、「お母さーん!!」と叫びながら爆発四散する。マジで何なんだよこの映画。カルト映画が見たい!と思ってこれを引き当てることができた僥倖にただただ感謝するばかり。
どうしてこうなった
ひと言でまとめたら題名通りにしか言い様の無い作品でした
全編「だから何でそうなるの!?」のオンパレード
ラストシーンは感動と言うより「どっ、どうしよう・・・」
という感じ
それでも五つ星評価なのは、方向性や好みはともかく俳優陣の大真面目な熱演と、頭おかしいとしか思えない脚本と演出(褒め言葉のつもり)への敬意ということで
カルト映画の矜持
去年、スケジュールの都合で鑑賞することが出来ずにいた今作品。何とか今年も又上映とのことで、大変嬉しかった。やはり1年期待も寝かせると益々もって勝手に頭の中での待望が膨らんでしまう。そういう意味で気持ちを修正しつつ、あまり期待値を上げないよう心掛けて鑑賞した。
上映開始日が、昭和44年だから、ほぼ産まれた年だ。そんな昔の作品だが、全てがそんな昔を感じさせない圧倒的なパワーを持ってスクリーンを埋め尽くしている。このブッ飛んだ構成、演出、カメラワーク等々は、邦画の一つの到着点だったのではないかと思いたくなる程の内容であった。勿論、カルトだから、万人は受けないと自信を持って宣言する。しかし、その可能性たるや、日本独自の叙情やおどろおどろしさ、陰を表現することの大切さが溢れている。
いわゆる、『江戸川乱歩』モノの作品であり、映画TVを問わず、沢山の映像化は枚挙に暇がない。しかし今作品はその中でも、天知茂主演のテレビ作品のベクトル上の最上位に行ってしまっているのではと、勝手にグループ分けをしてしまったのだが・・・。
多分、当時はギャグ要素としてのカットではないところでも、その比類無き『どうかしている』演出方法に館内の客の笑いが益々その精神状態の不安定さに拍車をかけていく。これは笑って良いのか、それとも悲しむことなのか、その矛盾する心を、オーバードライブさせていくストーリー展開。そしてラストシーン、多分、有名なシーンなのだろうが、もう頭がついて行けなくなる結末に、唯々口はアングリ・・・ 一体これは誰をターゲットにしているのか、否、そんなことさえ無駄な思惑である。カルトはかくありき、それを体現できた作品であった。
昭和の女体、いただきましたd(⌒ー⌒)!
この映画、果たしてこんな風に触れても、よいものなのかどうか……
かなり昔から、タイトルとあらすじ、そして「和製ラスプーチン」の様な異形の主人公の写真だけは知っていました。
ただ内容が内容なだけに、一生観ることは叶わないのだろうな、と諦めてもいました。
半年位前にYouTubeで見つけた動画も
結局、宣伝フィルムのみで……
なので今回の上映は夢の様でした。
「古い映画だから色々ガッカリな面もあるかも?」と覚悟はしつつも、それを生きている内に自分の目で確かめられるのは幸せな事だよなと、早起きして前売り券発売に並ぶ私。
内容は……
私は満足です!
波しぶきをバックに客席に迫って来る彼の人は「貞子の原型?!」と思うほど
トラウマになりそうな恐怖感があり、カルトもソドムも乱歩も入ってあのラスト!!
あまりにも良かったので、
同居人に(無理矢理)許しを貰い、
ストーリーをラストまで話してしまいました
( ̄∇ ̄*)ゞ
まあ、ここには書けませんが
一言でいわせて貰うなら、
『親父の性癖・赤裸々編』?!
あっ、なんか、その筋に誤解を受けてしまうかも?σ( ̄∇ ̄;)
うっ、えーと、オランジーノって美味しいですね
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