キューポラのある街のレビュー・感想・評価
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翔んでる埼玉!?キューポラしかない街!?
キューポラしかない街!?その他にもあるだろ!
演ずるは団塊の世代代表の高学歴女優さん。
60年前のアイドル映画が、60年経っても同じアイドル?
職人を『古い』卑屈な者と言い切る所や、学歴による差別や、分断国家に対する解釈に、演出家や脚本家の悪意すら感じる。まぁ、ダサイタマと言われる所以にしたいのか?
この映画で川●市をおとしめている事は、
『PLA●75』や『男は●らいよ』での葛●区民への扱い方と同じ。まるで日本映画の伝統の様になっている。
組合活動や国家分裂の件も全く時代を考慮せずに、タダ自虐的に描いている。この時代を知らぬ世代に見せても良いのか?と感じてしまう。60年安保がこんな軽佻浮薄な若者に牽引されていたとは幼かった僕の記憶の中にもない。だから、団塊の世代は戦後日本のお荷物なんて言われるのだ。
確かに、犯罪者まがい者もいた。しかし、もっと強烈だった。そして、それは今でも形を変えて、存在している。
女性がお金を稼ぐにはどうしたら良いか?それを先ずは考えるべきだ。温故知新とか高度経済成長とか昭和♥って言えないでしょう?それは今でも同じなはずだ。
その流れを断つ為にも
『立てよ!団塊の世代!』こんな映画の様な時代ではなかったでしょ?
自分達の名誉挽回の為にも。
17歳の吉永小百合を輝かせた浦山桐郎監督の凄さ
浦山桐郎 監督による1962年製作の日本映画。原題:Cupora,Where the Furnaces Glow
配給:日活。
清く正しい教条主義的な映画を予想していたので、良い意味で大きく外してくれた印象であった。吉永小百合・浜田光夫コンビの日活映画は結構TVで見ているが、この映画の吉永小百合(当時17歳とか)が演ずるジュンは圧倒的に魅力的で驚いてしまった。見ようによっては大根女優かとも思っていたこともあり、監督によってこうも違うのかと感慨を覚えた。女優を輝かせる浦山監督の凄さを見せつけられた思い。
ジュンの弟タカユキ役の市川好郎と朝鮮人友達サンキチ役森坂秀樹のやり取りも、貧乏長屋でイキイキと暮らす子どもの逞しさと哀しさを見事に描いていて、とても感心させられた。子供社会の中での朝鮮人差別もしっかりと描かれていた。
ただ県立高進学でなく働きながら学ぶことをしたジュンの選択は、今から思えばあまり良くなかったかな、とは思ってしまった。また明るい未来を目指してサンキチ家族は北朝鮮へ向かった訳だが、多分それは叶わぬ苦難の道だったろうとの歴史的感慨は覚えた。そして、日立工場で働く女性たちが「手のひらの唄」を統制された様なかたちで楽しそうに合唱する描写には、本映画の労働者の未来への楽観性に、未来は分からず無理もない訳だが、かなり違和感は覚えてしまった。
監督浦山桐郎、脚色今村昌平、浦山桐郎、原作早船ちよ、企画大塚和、撮影姫田真佐久、美術中村公彦、音楽黛敏郎、録音古山恒夫、照明岩木保夫、編集丹治睦夫、スチール井本俊康。
出演
東野英治郎(石黒辰五郎)、吉永小百合(ジュン)、市川好朗(タカユキ)、鈴木光子(金山ヨシエ)、森坂秀樹(サンキチ)、浜村純(父)、菅井きん(母美代)浜田光夫(塚本克巳)、北林谷栄(うめ)、殿山泰司(松永親方)、川勝喜久雄(ノッポ)、日吉順子(中島ノブコ)、下元勉(東吾)、加藤武(野田先生)、西田隆昭(ズク)、坂本勇男(シミヅ)、岡田可愛(カオリちゃん)、青木加代子(リスちゃん)、小林昭二(平さん)、溝井哲夫(内山)、青木富夫(松永鋳工の職工A)、澄川透(松永鋳工の職工B)、土田義雄(松永鋳工の職工C)、武田晴道(少年A)、谷岸典久(少年B)、杉山(元少年C)、河上信夫(刑事)、小沢昭一(鑑別所の教師)。
涙なくして
1960年代初めの川口。掃きだめの中の鶴みたいな吉永小百合。前向きでひたむきで、ほろほろしてしまいます。でもやはり、希望を持って北朝鮮に「帰って」行くヨシエしゃんとサンキチしゃんのその後を思うともう不憫で不憫で......。制作側が朝鮮帰還運動を肯定的に描いていることが皮肉にも残酷さを強調します。ともあれ、子どもの頃から「名作だ」とあちこちで言われていた作品。はじめて見ましたが、いい映画でした。
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