CUREのレビュー・感想・評価
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あけてくれ!
黒沢清のベストか?
映画史上一番怖い。
今まで観た映画の中で一番怖い。
観てたら自分も高部や間宮の催眠にかけられたような
気がして見終わったあととても怖くなる。
夜観ない方が良い。
伝道師と言うのが一つのキーワードで
間宮は後継者を探していたようにも思う。
催眠をかけながら自分とは同等あるいはそれ以上の
存在を探していたように思いました。
それが高部だった。
役所広司さんのキレる演技はいつみても天下一品、
とても怖くて底が知れない感じが
伝道師としてピッタリだったと思う。
ラストまで素晴らしかった。
萩原聖人さんの、最期まで謎の青年だった間宮も
とても気味が悪く
この映画の恐ろしさの一役を十分に担ってたと思います。
黒沢清監督作は自分にはあまり合わないイメージだったけど、謎のカットや考察する部分が多々あり名作と言われる
意味が分かりました。
ポンジュノ監督が好きな日本映画3作に入れてたけど、
好きそうだなぁと思いました。
ポンジュノ監督でソンガンホ、役所広司のW主演が観たいです。
『セブン』や『羊たちの沈黙』を彷彿
ちょっと難しいけどハマるサスペンス
タネ明かし
なんといっても役所広司だナ
連続殺人事件の参考人に翻弄される刑事の姿を描いたサイコ・サスペンス。
今回、黒沢清監督の映画をはじめてじっくりと鑑賞しました。26年前の映画なのに、もっと昔に作られたような感じがしたのは何故だろう。それはともかく、どこか映画研究部の学生が作ったような垢抜けないところがあるかと思えば、「水」の演出など、非凡な才能をうかがわせる場面があったりと、ちょっと不思議な感じのする作品でした。また、ストーリーの細部に少々わかりにくいところがいくつかありましたが、これは僕が集中していなかったせいでしょうか。
誰もが心の奥底にとどめているであろう、自分でも認めたくないネガティブな思いや感情。それらを表に引っ張り出されるのは恐ろしいことです。ある出来事を契機として、そんな思いや感情が一気に噴出してしまうかもしれないという、人間の本質的な危うさを表現したところが怖い。
萩原聖人も魅力的だったし、うじきつよしもよかった。でんでんや洞口依子や大杉漣など、名脇役がそろっているのも魅力です。しかし、なんといっても本作の最大の見どころは、役所広司の演技でしょう。高部と間宮が対するシーンは、とても見応えがあった。役所さんは、この頃からいまと変わらない圧倒的な存在感を示していたんだなぁ、と思わせられました。
ところで、“CURE”って「魂の救済」という意味もあるんですね。
追記
中川安奈さんの姿を久しぶりに拝見しましたが、2014年に亡くなったとのこと。知りませんでした。
むかし活躍していた俳優さんがいなくなるというのは寂しいものです。
三度目の殺人とリンクする
余韻に浸れる
知人のオススメで観ました。観て良かったです。
ホラーサスペンスということでしたが、私としては役所広司演じる主人公のドラマと感じました。
映像にこだわりを感じました。センスが凄く良いです。映画を芸術作品として扱っていられるのがとても伝わりました。荒廃した建物、緑生い茂る交番、無機質な大空間にぽつんとあるベッド、景色の中の2人、などなど。
代償として現実味は欠けるので、リアリティの追求を求めている人は合わないかもしれません。
演技については、役所広司さんが凄過ぎて見入りました。2時間半あっという間です。
ストーリーは、後半の核心に迫るにつれ難解になっていきます。
主人公と精神病の奥さん、
主人公と精神病の犯罪者(殺人幇助)、
という対比がこの話のメインと捉えました。その対比をしながら、主人公の葛藤、抑圧したものの爆発が上手く展開されてて、非常に見応えがありました。
カルト的な部分ではメスマーの復活という感じかなと思いました。最後はどんどん主人公に乗り移っていった様に見えました。
クリーニングを出したつもりが出していないなど、伝道師側になることを自覚していったんじゃないかなと。そしてあのラストです。
CUREの意味は、癒し!
1997年。黒沢清:監督・脚本
マインドコントロールによる猟奇殺人事件を描く《サイコサスペンス》
西洋の猟奇殺人を描いた最高傑作が、デヴィッド・フィンチャー監督作品「セブン」とすると、日本の最古サスペンスの傑作はこの映画、黒沢清監督作品「CURE」かも知れない。
不気味さ犯人の不条理な行為。
犯罪心理学を深く学んだ大学の精神学科研究員の間宮(萩原聖人)は、
記憶をなくして警察に保護される。
猟奇殺人事件を追う刑事・高部(役所広司)は、頻発する猟奇殺人事件の実行犯に殺人の動機が全くなくて、犯行の直前に間宮と接触しているのを突き止める。
間宮は19世紀の心理学者・メイヤーの催眠療法に深く心酔していて、猟奇殺人事件の実行犯をマインドコントロールしているのだ。
にわかに信じ難いかも知れないが、似たような洗脳による殺人事件は数多く現実に起こっている。
人の心を支配して、自由に操る人間は存在している。
催眠(悪魔)は、あなたの隣にいる。
後半は高部が間宮にマインドコントロールされたように思えてくる。
ここがサスペンスの見せ所で、役所広司の間宮に取り憑かれた演技が冴える。
間宮役の萩原聖人も、記憶喪失を騙ってるのか、本当に狂っているのか、
無意識か?無意識を演じているのか?
間宮の気持ち悪さを好青年風の容姿で不気味に演じている。
高部のラストのレストランでの落ち着きはらった食事シーン。
彼は「CURE・・癒し」を、自分と間宮に行ったのだろうか?
もしかして間宮イコール高部?
そんな不安と余韻の残るラストである。
怖い!
役所広司は勿論、萩原聖人の演技も秀逸でした。
催眠術を使い連続殺人を繰り返す犯人を追う刑事を描く物語。
役所広司と萩原聖人が共演するサイコスリラーですね。
催眠術は、その人が「悪」と感じていることをさせることが出来ない。そんな常識を逆手にとり、その人の元々持っている「悪意」に焦点を充てる設定は興味深く、また不気味に感じますね。
名優役所広司は勿論素晴らしかった。配偶者の精神疾患に苦しみ、犯人に苛立ち・・・怒りを抑えられなく刑事を名演しています。
そして、萩原聖人の不気味な演技も素晴らしく、映画を盛り上げます。
正直、ラストの展開は好きではありません。寧ろ、映画としてはダメな部類ではないでしょうか。精神病患者への差別的な部分も蛇足のように描かれていたのも残念なところ。
私的評価は標準点にしました。
ゾクゾクさせられる傑作
私にとってはただただただただ怖い映画。
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