劇場公開日 1961年6月23日

「【網走番外地】以前の石井×高倉作品。 こちらの健さんはチャラくて軽...」花と嵐とギャング 伝馬町さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【網走番外地】以前の石井×高倉作品。 こちらの健さんはチャラくて軽...

2015年3月28日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

【網走番外地】以前の石井×高倉作品。
こちらの健さんはチャラくて軽い(笑)
こんな演技も新鮮です。
カメラワークも凝っていて、テンポも良く意外(失礼)と面白かった。
東映ギャングシリーズ第一弾。
続けて観てみたい。

伝馬町
ごむかたさんのコメント
2019年5月14日

本当に、石井監督の東映移籍第1作が、健さん主演のこの映画というのが劇的ですよね。
石井監督へのインタビューがまとめられた本「石井輝男・映画魂」によれば、
当時の石井監督の東映現代アクション映画への印象は、
「まず服装がおかしい。ニッカボッカにねじりはちまき、背広の襟の幅がおかしい」
と言うものでした。
そこから直したいと言うことで、この本に載っていたこの映画のスチル写真では、
石井監督と健さんが、楽屋で海外のファッション雑誌を広げ、衣装を検討しているものが紹介されていました。
カメラワークも評価されていましたが、この映画で撮影を担当した、星島一郎氏が、食わせ物だとこの本では書かれていました。
鶴田浩二さんのお気に入りで、鶴田さんさえよく撮れていればいいという姿勢だったので撮影で苦労されたそうです。
確かにこの本に載っていたスチルでは、いかにも「カツドウヤ」という感じの、俳優よりも派手な服装で、有島一郎さんが演じたら似合いそうな嫌な奴という感じの人物でした。
BS朝日でのドキュメンタリー番組で健さんを特集した会では、「網走番外地」を中心とした紹介をして、この映画は、健さんが軟派な役を演じていた映画として紹介されていました。
このため、同じ石井監督作品なのにと苦笑しました。
とにかく、この映画で、東映東京撮影所のスタッフは一念発起し、深作欣二監督も、石井監督の参加で刺激を受けたとインタビューに答えていました。
そういった意味で、実に記念すべき作品です。

ごむかた