「「損得を超えた情熱:経営者として観る『君を忘れない』」」君を忘れない(1995) 林文臣さんの映画レビュー(感想・評価)
「損得を超えた情熱:経営者として観る『君を忘れない』」
映画『君を忘れない』は、若き日の情熱と儚さが胸を打つ作品である。韓国の軍人と日本人女性との国境を越えた愛を描く本作は、戦争という過酷な時代背景の中で、どこまでも純粋な「想い」が交錯する物語だ。経営者として日々多くの選択と責任を背負いながら生きている今、彼らの人生における”一度きりの決断”は、どこか自分たちの仕事にも通じるものがある。
特に印象的なのは、「何を守るのか」「何を手放すのか」という問いである。主人公は愛する人との未来を選びながらも、最終的には命を賭して信念を貫く。その姿に、人として、そして経営者としての覚悟の大切さを教えられたように感じる。
また、作中で描かれる“離婚”のエピソードは、人生の中での痛みと向き合う姿勢を象徴している。一度壊れた関係に向き合い、前へ進むための選択をすることは、ビジネスの現場における“再出発”や“戦略の見直し”にも似ている。たとえ失敗や別れがあったとしても、自分自身の軸を持ち直し、再び歩み出す姿勢は、人生と経営の両方において非常に重要だ。
『君を忘れない』はただの恋愛映画ではない。国境、立場、制度――あらゆる制限の中で「本当に大切なものは何か?」を問う、人間の本質に迫る物語だ。観終わったあと、自分の中にある未整理の感情や、過去の痛みにもそっと向き合いたくなる。不確実な時代を生きる経営者にとって、この映画は“損得”では測れない「情熱」の重要性を再確認させてくれる作品である。
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