劇場公開日 1986年8月2日

「映画産業黎明期の内幕を覗き見る」キネマの天地 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5映画産業黎明期の内幕を覗き見る

2013年5月13日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

難しい

総合70点 ( ストーリー:65点|キャスト:70点|演出:65点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )

 威厳を振りかざす監督、理想を持つ助監督、興行収入を気にする管理職、銀幕でしか見たことがなかった俳優たち、政府の映画界への干渉。そんな当時の映画産業の内幕を、映画産業に女優として入った売り子の若い娘を通して豪華出演者たちで人情を絡めて広く浅く描く。

 渥美清の迎える唐突な結末には疑問符がつくしちょっと説明的な部分やわざとらしい演出もあったが、映画作りの裏側を描くという意味で類似性のある作品の「蒲田行進曲」よりはずっと自然でより普通に観られた。自分は特にこの時代の映画作りに興味があるわけではないが、懐古的な映画産業への愛情が感じられる作品だった。

コメントする
Cape God