劇場公開日 1986年8月2日

「【”第二次世界対戦前、庶民の心の慰めとなっていたのは、キネマだった・・”当時の映画製作シーンも含め、映画愛に溢れる作品。】」キネマの天地 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5【”第二次世界対戦前、庶民の心の慰めとなっていたのは、キネマだった・・”当時の映画製作シーンも含め、映画愛に溢れる作品。】

2021年4月6日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、VOD

泣ける

知的

幸せ

■久方振りに鑑賞した感想

 ・寅さんの映画かと思う程の、山田組スタッフ総出演。

 ・そして、その中でも矢張り渥美清さんの図抜けた演技力、存在感。
 ー少し、笑いを誘いつつ、観ている側がいつの間にか泣かされる・・。ー
 特に、売り子だった、田中小春(有森也実)に元旅芸人として演技指導する姿。そして、いきなり大作の主役に抜擢された小春が、演技の壁にぶつかる中、語った言葉。
 そして、小春の晴れ舞台のシーン・・。

 ・山田監督は、録音、照明、雨降らし・・、映画製作に関わる人々の姿もキチンと描いている。

 ・キネマ好きの市井の人々、役者のセリフ
 ”本当の映画を観たら、人生が変わる”
 ”活動観て、笑っていたら、死ぬのを忘れちまった・・”

<山田洋次監督作品は、どの作品でも笑えて、少し泣ける。
 安心して観れる。
 それは、山田監督の映画製作の視点が、常に市井の人の視点であり、且つ映画愛に溢れた方であるからだと、いつも思うのである。>

NOBU