「素晴らしかった」キッズ・リターン 吉泉知彦さんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしかった
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たけし映画はご本人が主演を務めているとどうしてもナルシスティックな感じがして、それほど感情移入できないので、全くの他人を演出しているこの作品は程よい距離感がある。
これまで2~3度見ていて、午後ローで久しぶりに見た。安藤政信さんが最近ほど洗練されていなくて野暮ったくもあり、そこがとても初々しくてキラキラしていた。本当にまだ始まってもないと言う感じがぴったりだった。しかし、彼と親しくするとみんなロクなことにならず、運を全部無邪気に吸い取っているようにも見えた。
ヤクザはヤクザで大変そうだった。
またしばらくしたらノーカット版も見返したい。
(追記)
DVDで見返す。金子賢がスパーリングで安藤政信に何度もダウンさせれるのがつらい。その後の屋上などの安藤政信の遣る瀬無い感じがすごく切ない。
主人公の二人の他に漫才師を目指していた二人、喫茶店でウェイトレスに恋する男などが交代交代で描かれて、物語展開がプロっぽい。これまでの作品は素人が感性で作っていてそれが天才的でもあったのだけど、手練れで職人的でもある。
安藤政信がプロテストを経ないでプロになっている。敢えて省略したのだろうか。会長たちは安藤を叱るのではなく、林を出禁にすべきだ。
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