喜劇 急行列車のレビュー・感想・評価
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東京から長崎、鹿児島
主人公(渥美清)は寝台特急の専務車掌、前半は長崎行きの「さくら」、後半は鹿児島行きの「富士」に乗車する。
マドンナ役は美しい佐久間良子と可愛い大原麗子、しっかりものの奥さんが楠トシエの布陣。
当時の日本人は下品だったかもしれないが、暖かかったかな。
【渥美清さんって、寅さんの前から名喜劇役者だったんだ!叱られそうだが、知らなかったなあ。今作は鉄道好きの人が見ると面白いだろうし、観終わった後に爽やかな気持ちになる作品です。】
ー 昔の映画って、尺が90分くらいで、しかも今でも観れる映画って面白いんだよなあ。
最近の映画の(特に洋画)の尺は3Hとか、ざらだけどヤッパリコンパクトにまとまった映画は良いね。-
◆感想<Caution!少し、ストーリーに触れています。>
・渥美清さんって、寅さんのイメージが強すぎるのだが、今作を観ると少し真面目な車掌さんを演じている所が新鮮である。
・だが、心臓に病を抱える子供を励ましたり、離婚を考えている美しい女性(ナント、佐久間良子さんである。更に大原麗子さんまで出演している。嬉しい。)に翻意するよう説得したり人情味厚い車掌さんを絶妙に演じている。
<離婚を考えている美しい女性からの手紙を持っていた渥美さん演じる車掌さんの奥さんが、勘繰って車掌さんの列車に乗り込んだら、妊婦さんがいて資格のある奥さんが無事赤子を取り上げて、車掌さんが奥さんに惚れ直したり、奥さんも働く夫を見て惚れ直したり。
気持ちの良い作品だな、と思ったな。>
渥美清さんと言えば、『フーテンの寅』 ではなく、『真面目な車掌』と...
渥美清さんと言えば、『フーテンの寅』
ではなく、『真面目な車掌』と『二等兵』と『泣いてたまるか』だった。テレビっ子だった僕は特に青島幸男さんと交互に放映されていた『泣いてたまるか』が好きだった。
さて、
亡父が国鉄の機関士だったので、この映画の主人公の話はよくしていたのを記憶している。但し、真面目なこの主人公を褒めていた訳では無い。寧ろ、馬鹿にしていた。つまり、機関士としてのプライドが亡父にはあって、車掌に対する差別があったのだ。一番強調していたことは事故があった時の対処のこと。人身事故があった時の事、事故処理は全て機関士の仕事だったそうである。
「男はつらいよ」前夜‼️
我らが "寅さん" こと、渥美清さん主演のライト・コメディ‼️渥美さん扮する車掌さんが美しきヒロイン、佐久間良子さんに岡惚れする‼️寅さんですね‼️列車の客や同僚相手の大騒動‼️寅さんですね‼️主人公は鉄道会社という組織の人間‼️寅さんじゃないですね‼️主人公は妻と4人の子を持つ家庭人‼️寅さんじゃないですね‼️主人公の人柄は寅さんを思わせるんだけれど、型にハマッた窮屈さもあるので、水を得た魚とは言い難い‼️ただあまりにも渥美清=車寅次郎という図式が強烈なためで、それを抜きにして観ると、ほのぼのとした安心感のある人情喜劇で、良く出来てる‼️
夫婦という名の列車
難しい手術を控えた少年の心細さに応える渥美清には、グッとくる。
妻子が有りつつ、道ならぬ恋ヘ走りそうになりながら、それでも離婚を決意した彼女を説得し、よりを戻させるのも彼らしい。
ラスト、新米夫婦と熟年夫婦の二組がのどかな田舎道を下りて行く。
新幹線と蒸気機関車が出てくる本作に相応しい終わり方に思う。
☆☆☆★★★ ※ 鑑賞直後のメモから その昔に、土曜日の夕方4時頃...
☆☆☆★★★
※ 鑑賞直後のメモから
その昔に、土曜日の夕方4時頃になると。(関東ローカル話かも知れない)毎週の様に、『大魔神』シリーズやら、『ガメラ』シリーズ等が頻繁に放送されていた。
この列車シリーズも、そんな1本としてよく放送されていた。その中でも1番好きだったのがこの作品。
今や完全とは言えないけども、多少は〝乗り鉄ちゃん〟の《気》があるのは、その時の影響が大きいかな(苦笑)
ブルートレインに勤務するのが、《寅さん》になる2年前の渥美清。
同僚役には関敬六が居たり…と。その後の『男はつらいよ』に繋がる人情喜劇で。東映作品でありながらも、松竹喜劇を思わせる。
因みに、勤務する列車と子供の名前は《さくら》だ(笑)
常務した列車に乗り込んで来るのが、渥美清が昔に憧れていたマドンナ役に佐久間良子。
彼女は、夫との離婚問題に悩んでいる役どころで。渥美清は、勤務から帰ったところを奥さんから怪しまれる。
そして…とゆう、列車内で巻き起こる人間ドラマの悲喜こもごも。
コメディーリリーフには。新婚夫婦ともう1人の設定でWヤング師匠。
スリ役には中沢家の浪曲師匠(笑)
後輩乗務員には鈴木やすしで、その彼女役には大原麗子。
他ではゲスト出演として、元蒸気機関車の乗務員に西村晃。
騒がしい女達に悩まされるのが小沢昭一。
最初に訪れるところが長崎で。浦上天主堂等、原爆で被害にあった場所が映る。そう言えば今日は同じ8月9日だったのを、この時に今更ながら実感した。
後半は、《さくら》から《富士》に乗り換えて話は続く。
実はテレビ放送の時には幾らかカットされていたのだろう?心臓の病気を患っている少年のエピソードがあるのですが、このエピソードは正直覚えていなかった。
この時の少年を励ます渥美清の演技こそは、〝寅さん〟の原点を見る思いです。
ホテルで佐久間良子と密会する〝夢〟の場面等は、今観ると「まんま寅さんじやん!」って思ってしまう。
やがて、勤務中に赤ん坊が産まれるエピソード等が入ったりして、最後は大団円で♬めでたし!めでたし!
佐久間良子は美しく大原麗子は可愛い。
当時から、単なるプログラムピクチャーの1本との扱いだったとおもうのですが。今観ても充分に楽しい作品だと思いますよ。
2010年8月9日 ラピュタ阿佐ヶ谷
笑いとほろりと温まる
寝台急行の車掌青木吾一(渥美清)。宝石泥棒、お水の集団と童貞学生(小沢昭一)、心臓病の子供に機関車の心臓部を案内、車内で緊急出産を母ちゃんが手助け。子供の名前は特急、さくら、つばめ、ふじ。かつての憧れの女性毬子の思わせ振りな態度に妄想が膨らむ。はじめは強いが結局母ちゃんには頭が上がらない吾一。
鉄道ものとしても人情喜劇としてもいい出来。
渥美清が車掌長として主演している国鉄全面協力による映画。メインの舞台は下り「さくら」と「富士」の車内。この構造上、車内で色々ドラマが生まれます。喜劇とはいえ、ドタバタではなく、人情喜劇です。結構ほろっとさせられます。
鉄道好きとしても見所満載。舞台は20系客車、牽引機としてEF65やDF50、DD51などが拝めます。
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