「当時も今も同じ よくわかった」祇園囃子 talismanさんの映画レビュー(感想・評価)
当時も今も同じ よくわかった
今年、先斗町の舞妓さんだった女性が明らかにしたこと、この映画の時代とまるでおんなじ。舞妓になって最初のお座敷でいきなり駆けつけ三杯、更にぐでんぐでんになるまで飲ませる。嫌がるのに変なことして構わないという男の客達。お金がなくては仕事ができない商売、着物が買えない、舞妓になる支度もできない。だから借りが出来る。舞妓も芸妓も目標はいい旦那を見つけること。花街で力のあるお母さんの意に背いたら干されてお座敷にでられない=収入ゼロ=自立してできる仕事ではない。
好きでもない客や50才近くも年上の客を旦那=パトロンにしなくてはならない。お金が必要だから。踊り、三味線、着物、鳴り物、お茶、お花を身につけた舞妓さんは伝統文化、無形文化財と綺麗事を言われたって実質は男に都合よくできている存在で世界。溝口監督の映画だから説得力あり花街の本質がよくわかる。戦前は30年代に「祇園の姉妹」、戦後の50年代に本作。監督の視点はぶれていない。
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ぷにゃぷにゃさんのコメント
2022年8月30日
お久しぶりです。
レビュー本数が700本でございますね!
すごいです!
おめでとうございます!
この映画は知りませんが、内容が最近ニュースになった銀座の件とそっくり?
何年経っても、根本的には変わらないのかと思うと、ため息が出ます。