「当時の特撮技術では最高峰だったものの今や」ガメラ 大怪獣空中決戦 うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
当時の特撮技術では最高峰だったものの今や
福岡ドームを、怪獣の捕獲に使うという発想が、独創的で、なかなか面白かったのですが、肝心のガメラの存在がいまひとつはっきりしないまま、映画が終わってしまったのが残念です。
そのほか、中山忍さんの好演が意外に光っていたり、特撮技術が、「ゴジラ」に比べればいくらかマシだったり、主題歌のウルフルズがハマっていたりと、好きな映画にしたいところですが、細かいアラが気になって、違和感が最後まで消えませんでした。
特に、現地リポーターが恐怖のあまり、途中から方言丸出しになってしまうところは「あり得ない」演出です。なぜ彼女は逃げようとせずに、リポーターの職務を放棄して伝わらない言葉を選択したのか。「本能的な恐怖に、冷静さを失ったあまりに、本来の正しい日本語を使うという職務を忘れ、博多弁丸出しになってしまった」という演出だそうですが、本能的な恐怖が勝つなら、その場を逃げ出すのが本当でしょう。なぜ、台風のリポーターは雨風にさらされながら、言葉遣いが正しいままなのか考えたことがなかったのでしょうか。
2017.9.10
コメントする