「古い映画のリバイバルである点は理解できますが…。難がありすぎ。」ガメラ 大怪獣空中決戦 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
古い映画のリバイバルである点は理解できますが…。難がありすぎ。
今年20本目(合計87本目)。
この映画があまりにもうーん…だったので、この映画をみてポイントがたまった関係から、心を洗う目的で、ヴァイオレット~をまた見ました(心の洗濯)。ただ、こちらはもうレビュー済みなのでもう省略します(とはいえ、花言葉の理解など、ヴァイオレット~も、何度も見て「味がある」映画だとは思います)。
さて、こちらの映画。日本を舞台にした映画で、かなり古い時代(私が生まれる時代)からあったようです。それが何度かアニメ・映画化され、今回はそのリメイク版?にあたるようです(どうやら、近い将来に最新作品が放送されるようで、その前ぶりとして古い映画を流してみてほしかった、という趣旨の模様)。
内容的には1995年の映画のようで、今から25年前になりますので、映画の品質等については若干難はあります。ただそれは技術の問題であり、それを今どうこういうのはフェアではないですし、「映像が雑すぎて意味が理解できない」ものではないので、そこは減点要素などからは一切外しています。
内容はもう多くの方が書かれている通り、戦後からある映画のアニメ・映画版の一環で、日本を代表するアニメであるようです。内容も単純明快であり、ストーリーもわかりにくい点はないので(突然、こういう映画で何らの意味もなく大人の営みが出ても困る)、その観点では見ても「意味が分からなかった」ということはないかと思います。
ただ、下記の2点が意味不明であり、知識がある人が混乱する内容になっています。知識のある人が混乱するような映画は正直減点対象にせざるを得ないです(さもないと、資格を取るな、知識を吸収するな、という愚民政策にほかならない)。
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(減点0.6) 「衆議院の可決に伴って戦争の準備を~」という部分。日本国憲法では衆議院の賛成のみで何かができることは限定列挙されています(日本国憲法参照)。本来は参議院の同意も必要であり、そこで決議が分かれた場合にのみ、(状況に応じて)両院協議会などが開かれるのであり、衆議院「のみ」で物事が決まるものは憲法では列挙されています。今回はそれにあたらず「なんで衆議院の可決だけで物事が決まるのか」不明であり(参議院の存在を没却している)、何がなんだか不明です…。
(減点0.9) 「政府からの通達で、本怪獣を××と呼ぶことになりました」というニュース報道の部分。通達というのは、「上級行政機関が関係下級行政機関および職員に対してその職務権限の行使を指揮し、職務に関して命令するために発するもの」です(判例)。つまり上級行政庁が下級行政庁に対してのみ効力があるものであり、一般の国民やニュース報道関係者(これとて公共性を帯びても、民間と変わらない。NHKだとやや微妙)には無関係な話です。どうすると「通達」になるのか不明であり(政府は報道機関に「要請」はできても「通達」は出せません。報道機関は何の行政機関ではないから)、言いたいことがまるで不明であり、「んんん?」状態であり、ここで一気に興ざめしました。
ただ、もとの映画は1995年で、当時はまだ「通達」や「行政指導」「要請」などの定義があいまいであったため、去年(1994年)に行政手続法ができたばかり(今は一部改正されていますが、成立は1994年。このときに行政指導とは何ぞや、通達とは何ぞやというような点が次第と整備されるようになった)で、「言いたいことは一応理解するが、子供さんとみると公民の理解で支障をきたす」という点で大幅減点は免れないかと思います。
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※ こういうマニアックなところをつついているのは、先日、とある法律系資格に合格したからであり(はがきも来ています。合格証書は2月中旬とのこと)、さすがにこれは看破できない、と判断したものです。
ただ、一方で「いや、まぁそれはそれとして理解はするけど、一応理解はできるから」という点であればまだわかるのですが、問題は「お子さんと連れてきた場合に、小中の社会(公民分野)で支障をきたすから」にほかならず(当然、今回の私の事例のように、資格を取得した人が逆に理解を妨げられる、という「資格を取った人が逆に意味不明になる」という本末転倒な状況は趣旨を没却するのであり(それなら、資格は取るな、勉強をするな、ということにほかならない)、そういう意味での論点です。
ただ、そういう「子供とみると混乱する」「頑張って資格を取得した人は逆に何が言いたいのか理解不能で趣旨を没却する(資格を取るな、勉強するな、の論点)」であり、それに目をつぶるのであれば、3.5→4.5(各0.25減点程度)にとどまるでしょう。