「編集で繋いだ子どもむけスペシャル」宇宙怪獣ガメラ うにたん♪(コロナが当たり前の世界)さんの映画レビュー(感想・評価)
編集で繋いだ子どもむけスペシャル
ガメラの紹介番組的な内容。
過去の映像を流用し編集、アテレコを入れた怪獣プロレスメインの作品だから、そこを観たい人には良いかなと思うが、しかしながら内容は酷い。
冒頭三分程、紙芝居的な映像とナレーションでこのまま行くのかと心配になったが80年代程度の特殊効果は使っている。
キャストもマッハ文朱ってプロレスラーじゃなかったっけ?他の女性と背丈が大分違う(笑)
子ども向けに振り切ったシリーズであったがここまで振り切られるとさすがに…。
当時の週刊少年ジャンプを直に映像でだして、こち亀やキン肉マンまで紹介する(笑)
ジャンプの表紙がリングにかけろ!なので凄い時だ。当時のジャンプは100円しなかったように思う。
しかもわざわざ、亀有派出所までこどもを行かせて、両さん似の巡査役を出演させている。
コラボレーションと言うには露骨な感じ(笑)
果ては宇宙戦艦ヤマトや銀河鉄道999が脈絡もなく登場するし、これは…どうみてもヒドイ(笑)
話は逸れたが主役の少年圭一くんとやらは時代にそぐわない行動を取りまくる少年で、ペットショップで貰ったカメを母親に唆されて、早々に川へ放したり、ろくに知りもしないお姉さんにノコノコ付いていきハンバーガーを奢ってもらったりする(笑)
マッハ文朱たちの芝居を撮った部分だけが交通安全の紹介映画みたいでホントに観る気が失せる。
過去の作品の雰囲気は時代が違う為、小芝居中の建物や衣類、生活雑貨とかなりの差がある。
正直、内容はどうしようもないが、ビデオで販売しても厳しかっただろうなぁと思う。
制作費が安いだけで、劇場公開しても採算が合ったのだろうか?
音楽も映画のドラえもんに流れてるようなBGMでガメラっぽくない。
こんな内容が昭和ガメラ最後の作品らしいと言えばらしい。
公開時すでに世間の関心は様々な娯楽に向いており、映画は娯楽の王さまでは無くなっていた。斜陽となった時代を感じるし、ドジラの看板がコケたシーンは似たり寄ったりの状況なのに、このお茶を濁すような作品内でゴジラを揶揄したのはやりすぎだったと思う。