蒲田行進曲のレビュー・感想・評価
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知らない間にこんな映画が!
少しだけ日本から離れていた自分に、面白い映画だよと妹が教えてくれたので見ました。見たらはまってしまい、何度も何度も見ました。「戸籍は屁よりも劣るのか!」と小夏にあたるヤス、階段落ち後の「銀ちゃん、かっこいいー」のヤス=平田満の台詞と表情は、何度聞いても見ても笑って泣いてしまいます。つかこうへいの脚本と深作欣二監督による最高の映画だと思います。
松坂慶子のケバい化粧も、風間杜夫の目張りバッチリ過ぎの映画メーク、あまりにわかりやすく気合いタップリでした。
この映画で熊本の人吉という町を知りました。それもとても嬉しく思いました。清川虹子の演技と目にやられました。
テーマ音楽も大好きです。時代劇が元気だった昔、銀幕のスターが居た時代、知らないのに夢見させてくれました。
前半は白けたが、後半は盛り返した
総合:65点
ストーリー: 75
キャスト: 65
演出: 45
ビジュアル: 70
音楽: 70
深作欣二監督の作品をいくつか見たが、どれもこれもわざとらしい大袈裟な科白回しや演技が目立って古臭く、そんな喋り方や動きをするわけないだろうと自然に見ることが出来ない。本作は名作と言われているのだが、やはり同じような安くてわざとらしい作風で撮影されている。1982年の作品なのだが、それよりもはるかに古い作品のように感じた。この監督の演出の感覚は私に合わないのだろうと思う。こういうのがこの時代では評価されていたのだろうか、今でもこういうのがいいと思われているのかと疑問に感じる。
そんな感じで物語が始まっても長い間あまりのめり込めなかったのだが、後半も押し詰り、見せ場の階段落ちも決定してヤスが感情を爆発させて小夏のいる部屋で本音で怒鳴り暴れる場面くらいから雰囲気が変わって俄然盛り上がってきた。それでもあまり本作が気に入ったわけではないのだが、これで前半の白けた雰囲気がだいぶ帳消しとなり、映画としてはなんとかまとまった。
小夏さん、いじらしくて美しい!
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