「不倫劇。」風の視線 黒津さんの映画レビュー(感想・評価)
不倫劇。
主要人物全てが不倫しており、この約100分の中でその全てが描き尽くされている。
佐田啓二さんのラブシーンを観たのは初めて。あの時代にあの佐田さんが… ですから、当時はかなりショッキングなものとして扱われていたに違いない?! そもそも佐田さんのキスシーンすら見た事がなく、違った意味で衝撃が走っ……た。お相手役は新珠三千代さん。このお方も佐田さんの次レベルに美しい。こんな美しい二人がスクリーンいっぱいに色気たっぷりのラブシーンを繰り広げるのだから堪りません。しかも手は繋いでいても、それ以上の事は一切なかったお二人の関係だったのに、それが……それが突然このような時が来たのだから、かなりの衝撃ですって!
佐田啓二さん演じる久世氏のセリフの
「あなたも僕も、愛してもいない人間との生活に縛られて年をとってしまう。寂しいなあ。あなたも僕も、お互いに結婚の恐ろしさを知り尽くしている人間…… 」
が印象的だし、染みる。
不倫ものは不倫ものでも、この作品の中のメイン扱いの不倫関係に位置するこのお二人の恋は応援してしまいそう。羨ましい。お幸せになってほしい。
「不倫 = ゲス」とは限らないのかもしれないなーなんて思える作品だった。
なんでも、二人のずっとプラトニックな関係に火がつくそうで。うーん、道ならぬ恋でも、いきなりな描き方よりも、ずっと官能的ですね。私も未見ながら、二人の行く末を見守り、ひそかに応援させてもらおうかな…。
PWさん、コメントありがとうございます!
実生活では不倫とは無縁の二人だっただけに、その意外性がちょっとエッチです。この時代って、まだまだキスシーンは本当に口を付けてないのではと思ってましたが、しっかり口づけされてました。当時を考えると、かなり刺激的なシーンだったかもしれませんね。
佐田啓二さんのお相手の方は新珠三千代さんだったんですね。美男美女の素敵な不倫劇(いや、そう言ってはいかんのだけど…)になりそう。あれだけの美貌ゆえ、官能的な佐田さんというのもまた、画(え)になりそうです。