劇場公開日 1982年10月16日

「工事に携わった男の話のはずだが」海峡 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0工事に携わった男の話のはずだが

2016年9月25日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

総合55点 ( ストーリー:55点|キャスト:65点|演出:55点|ビジュアル:75点|音楽:60点 )

 家庭を顧みずに仕事に賭ける男の直向な心がけはわかった。しかし工事に対してどのような計画があってどのような問題があってどのうよに解決していったというような過程は殆どわからない。具体的な技術や実施したことに対しての話はほぼ出てこない。結局健さんは何十年間も工事に携わっていた現地で何をやっていたのかすらよくわからない。これでは計画に対する達成感は薄い。
 そうかといって人間関係についてもたいして描けているわけでは無い。岡山に取り残された家族のこともほぼほったらかしで、彼らが夫がいないままどのように生活をしていたかの描写も殆ど無い。青森にいた吉永小百合にいたっては、一体何しに出てきたのかというくらいに物語に関係の無い無駄な役柄だった。
 脇役の演技や演出も時代なりのものでしかない。ただし風景を寂しげな海峡を映し出したり浸水を起こす内部の映像は悪くなかった。

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Cape God