女は二度生まれるのレビュー・感想・評価
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若尾文子を筆頭に女優図鑑
バロックで(^◇^)エロいちょっとおバカな
若尾文子を堪能。
若さと美しさのある間は
お手軽に稼げるほうへ
たいして深い考えもなく
流されていく若尾文子が
だんだんと尊厳ある人間として
自身の足でたっていこうと変わっていく…。
のだけれども
これがなんとも意地悪い。
せっかく目覚めたというのに希望は半端にうちくだかれ
我の芽生えた彼女はむしろ
生きにくくなっていってしまう難しさよ。
唐突にも思えるラストが
不安でいっぱいの未来を思わせる。
学も金も男もない彼女は学んでしまったがゆえに
愛人の娘のよく出来てるさまを
複雑に感じてしまうんじゃないだろか。
もとの水(芸者)に戻ってももはやなじめない世界。
幸せって、なんなんでしょう。
考えてしまいます。
それにしてもちらリズムなエロさをみせたり
思慮浅い役であっても
下品の一線を越えることがないのはなぜだろう。
監督の手腕なのか、それとも若尾の魅力なのだろうか?
スマフォのない世界、戦後16年
1961年作で、当時の時代の温度感ってこんな感じだったのかなって思う。戦後16年、皆が明るい。東京は活気にあふれていて、皆、すぐ仲良くなり友達になっているような雰囲気。
映画館の前で、17歳の少年が余ったチケットを、主人公の女性に売り、そのまま一緒に映画をみて仲良くなったり、いつも通りですれ違う男子学生に、料亭の女性が声をかけて、一緒に散歩してお昼に誘ってみたりと。いまでは考えられないが、そんなこともあったのかな。って考えた時、当時はスマフォがなかった。携帯電話さえなかったから、目の前の人の温度感を感じていたし、目の前の世界がすべてで、隣近所は顔見知りだし、料亭に行くにも誰かの紹介で行くわけだし。
それに、一億総中流社会って言われる前の時代だから、それこそ成金のように戦後の経済成長の走りで、羽振りがよくなったおカネ持ちが、東京の料亭で働く芸者を愛人に囲うことも普通にあったんだろうなと。それも、まったく外連味がなく、明るい。囲うものも囲われるものも。
当時はタバコを吸うひとも多くて、冷房も完備してなくて、汗水の臭いもしていたろうし、濃密な空気が流れていたんだなと。それに東京と地方の違いってめちゃくちゃあっただろうし、当時の上野だ、新橋だ、銀座だといっている中で、そういえば、当時は自分の父母たちはちょうど20歳くらいだっただろうけれど、それとは別世界だったはずだ。
いまの日本人、スマフォとマスクで他者を拒絶してるかのようで、むしろ、スマフォの中に生きているようで、当時とずいぶん、様変わりしてしまったと思えた。
若尾文子、当時28歳。笑顔が自然で、笑ったときの口のかたちがとても自然なきれいさがあり、大女優になるひとって、こんな自然に美しい笑顔になるんだって思った。
若尾文子が明るい
両親を亡くし芸妓をやってる小えんを若尾文子が演じてる。
売春の様なことをしてたんだろう。色んな男に恋して寝て、その後芸妓やめて男の二号さんになり、男が病気で死に、本妻に宝石が見つからないと泥棒扱いされたりと忙しい。普通ならお涙ちょうだい、だろうに、ずっと明るい所が良い。
ストーリーは無いような感じ。
最後はどう解釈したらいいんだろう?突然「終」って出てびっくりした。
とにかく20代の若尾文子が綺麗で可愛い作品。
下町芸者の若尾文子
若尾文子映画祭で観賞。
「姿三四郎」の冨田常雄による「小えん日記」が原作。正に日記のごとく芸者小えんの体験を淡々と見せていく。
売春防止法によって赤線が廃止された後の時代である。
芸者(といっても芸を見せる訳でもなく、お座敷で酒の相手をしているだけ)が、客の指名を受けて夜の相手までする。芸を持たない彼女らにとっては副業として重要な収入源だったようだ。
しかし、取り締まりなどで環境は厳しい。
そんな芸者よりも、キャバレーのホステスの方がいい給料がもらえたりする。
若尾文子が演じる主人公は、金銭を得ることにも身体を重ねることにも後ろめたさなどなく、男たちに本気で愛情を持っていて、自然で奔放な女だ。
時々見かける学生(藤巻潤)に好意を寄せる純情な一面もある。
娼妓という設定でありながら、若尾文子は持ち前の妖艶さよりも可愛らしさでハツラツと演じている。
東宝所属の監督川島雄三は、大映に招かれて若尾文子を主演に3本撮っている。本作は、その1本目だという。
置屋周辺の狭い路地や料亭の屋内で見せる見事な構図。
特に路地を歩く野良犬の後ろ姿が消えるとタクシーが路地の入口に停車するシーンは、パースペクティブを大胆に使った川島雄三の映画芸術の見せ場。
平坦な物語にあって、池野成による音楽は前衛的で謎めいている。
物語に合っていないようにも感じるが、突然訪れる謎めいたラストにつながるものだ。
ベンチに座る若尾文子をやや仰角で画面上部に収めたラストショットの構図がまた素晴らしい。
女はライカアーローリンストーン。
川島雄三が描き出す女は面白い。
ズルがしこい割りには間が抜けていて…
よく言えば愛嬌がある。
若尾文子は若く、色香は未熟だけれど
身体の奥底に潜む色欲が目の動きに自然に表れる。
川島旦那はそんな彼女の微妙な感性を引き出す。
駆け引き上手なんだろう。
体言止めのようなラストシーンに全て現れている。
しかし、川島旦那は言うだろう。
イヤんなっただけ!
若尾文子ピチピチ
若尾文子が若くて色っぽくてまだ声が低くなってない。それは良くてしばらくは楽しんで見ていたら、…ストーリーというものがなくただエピソードの積み重ねにだんだん飽きてきた。 1時間ぐらいしたところで退屈が怒りに変わってきた。だからイジェクトしてしまった。
映画館では見ていません
ケーブルテレビですが、悪しからず
多分若尾文子の一番のはまり役と思います
可愛くて微量はかない
私は明るくて儚い女優が好きで
若尾文子はタイプと違いますが
この一本は共感できます
ラストシーンは意味深です
本当に故郷に帰るのかなあ?
フランキー堺が喜劇とは無縁の
生活人として、若尾文子を取り巻く
遊び人とは異質の味を出して居ます
こう言う映画好きですね
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