「冒頭5分で凡百の映画全編に匹敵する」お引越し ジャパニーズ先住民さんの映画レビュー(感想・評価)
冒頭5分で凡百の映画全編に匹敵する
走る、殴る、すり抜ける、ムーンウォークも。過激なまでに大人との接触を拒絶する反面、親密なやり取りも入り混じり、感情が揺れるたび、水と炎がひたひたと迫り、彼女に変容を強いていく。
理解しきれず、割り切れない大人の世界に影響を受けながらも、夜の湖の暗がりで過去を抱きしめ訣別する。生命感に満ちたラストのアップの表情は、初潮の恍惚に浸る姿にも見える。
「家族の解体」と共同体存続に必須の「通過儀礼」という二つの軸で物語る人類に普遍的なおなはし。
これで15回目だけど毎回新たな発見がある。
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