「寅さんよ永遠に」男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 特別篇 零式五二型さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0寅さんよ永遠に

2023年9月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

マラソンを完走した気分はこういうものだろうか
49作全て鑑賞

寅さんシリーズを通じて見どころは色々
定番であるとらやの茶の間で繰り広げる騒動
永遠のマンネリは鉄板の笑いだ

色々な当時のトップ女優を起用し、複数回登場した女優は好評だったのだろう。
ファンの中では推し女優が誰だとかで盛り上がるのもこの作品の醍醐味だ。
結局リリー扮する浅丘ルリ子がトリを務めた。

私がこの作品見続けて興味深かったのは、昭和の日本の発展が徐々に変化していく様だ。
シリーズ当初、どこへいくにも蒸気機関車。
昭和40年代なんて私の生まれた年代。
そうだったのか?と目を疑う日本の光景が映し出される。
それが電車になり新幹線に変わっていく。
なんともおもしろい。
とらやのメニューの値段も徐々に上がっている。

今じゃコンプライアンスだの法令違反だのとシビアな時代。
映画の中ではこんな事が許されるのか!と違和感を持つのもおもしろい。
なんせ寅さん自体、納税はしていないだろう。
国民の義務を公然と果たさないこんな生き方が罷り通る。

とは言え、人の心に寄り添い、損得抜きに生きる寅さんは爽快だ。

古い作品だが、いつまでも持ち続けたい日本人の心の原形を大事にしたい、そう痛感するのだ。

ありがとう。
寅さんよ永遠に😊

零式五二型