劇場公開日 1990年12月22日

「寝台車での夏木マリの指の動きは「絹の靴下」を彷彿・・・間違いはあのとき生まれた~♪」男はつらいよ 寅次郎の休日 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0寝台車での夏木マリの指の動きは「絹の靴下」を彷彿・・・間違いはあのとき生まれた~♪

2019年12月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 平安時代には柴又なんてなかったと思うが、久しぶりの夢落ちスタートに満足。今回は泉(後藤久美子)が母娘を捨てて家を出た父親(寺尾聡)を説得しに行こうと旅をする物語。一旦は寅さんの説得によって母親(夏木マリ)の元へと帰ろうとするのだが、新幹線のホームに見送りにきた満男がその切符を見て思わず列車に飛び乗ってしまった。もう満男の寅さん化の始まりだ!

 運悪く、夏木マリもくるまやへとやってきて、挨拶するところだったが、若い二人を追うために寅さんと一緒に大分日田まで旅をすることになった。周りは夏木マリの色っぽさのため寅さんを心配するのだが・・・やはり寝台車であることも危なげな雰囲気。前作ではゲイのライダー役だった笹野高史が父親の元部下役。思わず笑ってしまいます。

 日田での祭りは男気のある山車を中心にした勇壮な練り歩き。そんな地方の町にひっそりと薬局経営をする宮崎美子が父親の愛人だったのだ。二人の幸せそうな雰囲気を見ていたら「帰ってきて」と言えなくなってしまう泉。大人の世界を理解し始める姿もいい。まだ高校三年生だよなぁ。
 寅さんと泉のママ礼子も遅れて到着するが、すぐに若い二人と再会。連れ戻すことを諦めた様子に納得し、4人で温泉旅館に泊まることになった。ヒスパニックの女中さんは前作にも出てましたよね!

 そんなこんなで、寅さんが恋することはなかった物語(若干、夫婦を演じていたが)。別れ際に満男に言う「困ったことがあったなら、風に向かって俺の名前を呼べ。おじさんはどこにいようと飛んできてやる」というのが名台詞となった。

kossy
近大さんのコメント
2019年12月10日

明日試写会ですか~!
羨ましい限りです!

明日までに48作全部は無理でも、48作目を含む満男と泉の話は見ておいた方がいいかもしれません。
今回の新作の話のメインになるようですから。

近大