「【渡世人と堅気の対比を軸に、寅さんに恋したヒロインが渡世人と言っても良いバイクサーカスの男との恋に揺れるシリーズ内でも哀愁深き作品。】」男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【渡世人と堅気の対比を軸に、寅さんに恋したヒロインが渡世人と言っても良いバイクサーカスの男との恋に揺れるシリーズ内でも哀愁深き作品。】
ー 今作の前半は、釧路で出会ったマドンナ風子(中原理恵)や、相部屋になった妻に逃げられた冴えないサラリーマン(佐藤B作)との絡みなど、多少暗めなトーンで物語が進む。
風子が理容資格を持ちながら仕事も長続きしない所や、彼女が恋したオートバイサーカスのトニー(渡瀬恒彦)も、やさぐれた感が強すぎて、寅さんが仁義を切ってが”アイツと別れてやってくれ。”と頭を下げるも”兄さんは見かけと違って純情なんですね。”と言って、サッサとその場を後にするシーンも、シリーズの中では珍しく情の無い描き方である。
救いは、トニーに会いに行ったまま、行方知れずになっていた風子から、結婚するという手紙が届き、さくらと博と光男、そして熊に追いかけれらる寅さんの姿が描かれる再後半かなあ、と思った作品である。-
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