男はつらいよ 翔んでる寅次郎のレビュー・感想・評価
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『とらや』のお開きはいつも8時だ。 この映画のマドンナも寅さんに聞...
『とらや』のお開きはいつも8時だ。
この映画のマドンナも寅さんに聞く。
『どうして、寅さん結婚しないの?』
この辺で止めておけば良かったんだよね。寅さんに老いを感じる。これ以上続けても矛盾が膨らむばかり。でも、
このあと30作続くなんて。
この結婚式場は『川千〇』というところ。でも、バス停の名前にもあった『〇甚』は閉店してしまっている。残念だね。
追記
柴又三丁目は金町浄水場があるので、江戸川の土手は直接望めない。従って、博さんが建てた20㎡の持ち家の最寄りバス停は別の場所。
【寅さん、再び恋のキューピッドに成るの巻。桃井かおりさんのアンニュイな雰囲気を、花嫁になる女性のマリッジブルーとして演出した山田洋次監督の手腕が冴えている作品である。】
■北海道に来た寅次郎はひとみ(桃井かおり)という女性と知り合い、ある会社の社長の息子邦男(布施明)との結婚に悩む彼女にアドバイスする。
後日、無事に結婚式が行われるが、マリッジブルーから脱しきれないひとみは式場から逃げ出し、柴又のとらやまでタクシーで来てしまう。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・”翔んでる女”というフレーズは、当時流行った言葉だったのだろう。だが、今作で桃井かおりが演じるひとみは、”翔んでる女”というやや軽佻浮薄な女性ではなく、自分の生き方を真剣に考える女性として描かれている。
・悩むひとみに対し、寅さんやとらやの人達は気を使いつつ優しく接する所が、人情喜劇であるこのシリーズの真骨頂である。
・布施明演じる邦男も、頼りなさげだが実は良い男で、結婚式で花嫁に逃げられながらも、彼女を心配してとらやにやって来る所が、彼がキチンとひとみの事を想っている事が良く分かる。
そして、彼は言うのである。”一度も、言った事がなかったね。君のことが好きだって。”
その言葉を聞くと、ひとみの表情から憂いは消え、嬉しそうに邦男を見るのである。
■とらやの皆や、関係者が質素に開く結婚式のシーンも良い。仲人になった寅さんはキンチョーの余り、トイレに行ったりしているが、最後は笑いを取って仲人の言葉とするシーンや、邦男がギターの弾き語りで“いつまでも、いつまでも変わることない大切なモノ”と綺麗な声で歌いながら、嗚咽する姿はジーンときたな。
<今作は、寅さんが二度目のキューピッドになった作品であり、桃井かおりさんのアンニュイな雰囲気を、花嫁になる女性のマリッジブルーとして演出した監督の手腕が冴えている。
更に、桃井さん演じるひとみの母を演じた、且つて京都の祇園で呑んだ翌日に京都文化博物館フィルムシアターで観た「祇園囃子」に出演していた小暮実千代さんの姿を、久しぶりに拝見できたのも、嬉しかったな。
戸川京子さん演じる邦男の妹として、披露宴でスピーチする若い姿も、良かったけれど何だかシンミリしてしまったなあ。>
結婚とは、如何なるもの?
"男はつらいよ" シリーズ第23作。
Huluで鑑賞。
北海道で悪さをされそうになっていたひとみ。偶然その場に居合わせ、彼女の危ないところを助けた寅さん。
ひとみは自身の結婚について悩んでおり、披露宴当日抜け出してドレス姿でとらやに来たもんだから大騒ぎ!
当然の如くひとみに惚れる寅さんでしたが、結婚相手の邦夫側にも事情があり、寅さん一肌脱ごうと…
結婚とは如何なるものなのか。「結婚生活は墓場やで」なんて、私の勤める会社の上司はことあるごとに口にしています。
話を聞いている限りではそんな気もするし、反対に仲良く暮らしている人もいるし、判断がつかないのが正直なところ。
願わくば、幸せにはなりたいもんです(笑)。
※修正(2024/06/07)
二度目の結婚は、本当の結婚
シリーズ23作目。
OPの夢は、
世間から「変人」「やぶ医者」と呼ばれる寅次郎博士は、長年便秘解消薬の研究に没頭している。そして遂に、薬が完成し…!?
序盤の騒動は、満男の作文。
両親の馴れ初めについて書き出すも、伯父さん(寅さん)の恋愛事となると母はいつも悲しい顔になるという。
満男はしっかり見ているが、寅さんは不機嫌に。
旅先は、北海道。そこで、ひとみという若い女性と知り合う。
ナンパ男に絡まれている所を助ける。
「女を口説くんだったらマシな口説き方があるだろ」「どうした、二枚目」…こういう時の寅さんはサラリとカッコいい。
寅さんとひとみは同じ宿屋に泊まる事になるが、その宿屋の主人がナンパ男!
ナンパ男の弱みを握り、散々ワガママ言う寅さん。果たしてどっちが迷惑掛けてるのか…?
宿屋にて、ひとみの事情を聞く。
田園調布のお嬢様。(寅さんは“田園地帯”の農家の娘と勘違い)
近々結婚するが、それが悩み。所謂マリッジブルー。
ひと通り話を聞き、結婚の後押しをしてやる寅さん。
東京に帰り、結婚式に臨むひとみ。
が、どうしても…。
結婚式の最中、ウェディングドレスのまま逃げ出す。
行き着く先の無い困ったひとみは、とらやへ。たまたま帰っていた寅さんと再会。
少々浮世離れしてるのか、それとも何処か“翔んでる”のか。
マドンナ・ひとみに、『幸福の黄色いハンカチ』に続いて山田作品参加の桃井かおり。
よくよく聞けば、はた迷惑な話。
一方的に結婚式を逃げ出し、余所様の家にご厄介。
さらに、結婚する予定だった青年と“恋”をする。
何だか変な話。
相手も好青年。ひとみの事が忘れられない。裕福な生活を全て捨て一人暮らしを始め、慣れない仕事の傍ら、とらやのひとみの元を何度も通う。演じるは、布施明。
ひとみも決して相手が嫌いな訳じゃないのだ。
始めからやり直し、今度こそ。
ラストは二人の“二度目”の結婚式。
格式張った結婚式より、寅さんたちや気心知れた面々集った結婚式に心温まる。
またしても、若者カップルの恋のキューピッド!
よかった
桃井かおりにしてはキャラが薄い普通の娘さんの役で、もっと男を口汚く罵る場面が見たかった。
布施明が自動車整備工場で働きだして、ボロアパートで暮らしているのが楽しそうだった。貧乏ごっこであるが、身の丈にも在っているところもあり、見ていて恥ずかしくもあった。
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