男はつらいよ 寅次郎と殿様のレビュー・感想・評価
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下心丸出しの昭和のク〇ジジイのナンパ。
下心丸出しの昭和のク〇ジジイのナンパ。醜いどころか実に不快である。
矛盾を通り過ぎて無理がある。
【伊予の殿様を演じた嵐寛寿郎さんを、恥ずかしながら初めて拝見した作品。鞍馬天狗と寅さんと三木のり平さんの遣り取りが、何だか可笑しい作品。】
◆感想
・いつものように、とらやに帰って来たのは良いが、満男へのお土産のオモチャの鯉のぼりと、犬のトラの件でいつものようにとらやの人達と大喧嘩して、愛媛県・大洲市へ行く寅さん。
・そこで、偶然出会った“伊予の殿様”(嵐寛寿郎)に気に入れられて、殿様の息子と駆け落ち結婚した義理の娘探しを頼まれる。
・で、夫が早逝した鞠子(真野響子)が、墓参りする姿を見た寅さんは、寂しそうな姿を見て、偶々同宿した彼女を気遣い、鮎の塩焼きとお土産を持たせてあげるのである。
偶々が多い気がするが、寅さんシリーズはその”偶々”が面白いんだよね、と鑑賞続行。
序でに言えば、寅さんの優しさをもっと、とらやの人達にとも思うが、照れ屋の寅さんは身内につい厳しく当たってしまうのだよね。愛情の裏返しであろう。
<今作でマドンナを演じた真野響子さんが出演されている「御宿かわせみ」は、TVドラマで幼い時に観た記憶がある。
和服の似合う女優さんであるが、今作のように品のある役柄が似合う女優さんでもあるなあ。嵐寛寿郎さんの、時代劇の様な大仰な台詞も面白かったな。>
マドンナに振られる話というか、立派なゲストが出る映画って感じになっ...
寅さんと嵐寛寿郎、三木のり平のやり取りが愉しい渋めの”男はつらいよ”
四国愛媛の大洲を舞台に、かつての藩祖の子孫である”殿様”と寅さんのお付き合いを滑稽に描いたシリーズ第19作。ゲスト出演の日本映画の時代劇スター嵐寛寿郎が、現代版殿様の威厳を飄々と演じている。その執事吉田役にはベテラン喜劇役者の三木のり平が務め、マドンナの真野響子も含め渋いキャスティングだ。この執事が長居をする寅さんを、時を見計らって帰させようと進言するのが可笑しい。殿様一人の世話でも大変な執事の役を三木のり平が好演している。だが”殿様”はいい話し相手が出来て寅さんを離さない。この執事と寅さんの設定が後に変化するところを含め、三人の場面は安心して楽しめる。残念なのは、マドンナと寅さんの関係が描き切れていないことと、筋立に不自然さが残る脚本である。冒頭の鯉のぼりのエピソードや野良犬にトラと名付けていることを知った寅さんが機嫌を損ねるところなど面白いシーンもあるが、肝心のマドンナの魅力が弱い。真野響子をもっと生かしてもらいたかった。
1978年 4月3日 郡山松竹
Vol19 ・鯉のぼり騒動。別に隠さなくても… ・犬の名騒動。確か...
「男はつらいよ」のシリーズは脚本の出来不出来の落差が大きいと個人的には思う。 この作品は出来がいい。
BSテレビ東京で映画「男はつらいよ 寅次郎と殿様」を見た。
劇場公開日 1977年8月6日
渥美清49才
倍賞千恵子36才
マドンナは真野響子25才
ゲストは嵐寛寿郎74才
真野響子は嵐寛寿郎の三男と生き別れた未亡人。
嵐寛寿郎は息子の妻だった真野響子と一目会いたいから探して欲しいと寅さんに頼む。
寅さんは真野響子を探し始めた1日目に偶然真野響子を見つけてしまう。
登場人物の誰かが死ぬことと、偶然過ぎる偶然が必然なのが山田洋次監督の十八番であると思う。
人情噺として泣ける場面がある。
「男はつらいよ」のシリーズは脚本の出来不出来の落差が大きいと個人的には思う。
この作品は出来がいい。
上映時間は99分。
満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。
殿様のお通りだい!下ぁに~下に…
"男はつらいよ" シリーズ第19作。
Huluで鑑賞。
ポスター・ビジュアルにある、寅さんが殿様をおんぶするシーンはありませんでしたが、その構図が本編でのふたりの関係性を見事に表現していて、上手いと思いました。
大洲の殿様、めちゃくちゃ面白かったです。今のところ、ベスト・オブ・サブキャラに認定しました。だって、「殿中にござる!」「おのれ上野介!」ですもの(笑)。
[余談]
こういうご都合主義の偶然、好きです(笑)。
※修正(2024/06/02)
鞍馬天狗は殿様
シリーズ19作目。
OPの夢は、寅さんが鞍馬天狗に。妹と再会も束の間、命を狙う悪党と大立ち回り。
さて、何故今回OPが鞍馬天狗かと言うと…
まずは、序盤の騒動。
5月。立派な鯉のぼりを上げたとらや。そこへ寅さんが帰ってきて、満男の土産におもちゃの鯉のぼりを。慌てて鯉のぼりを隠そうとするも、バレて寅さん不機嫌。
そして、ファンの間では有名な“トラ”。誰かが野良犬に“トラ”と名付け、何故かとらやで面倒見る事に。言うまでもなくそれを知って、寅さんプッツン。
犬に自分の名前が付けられりゃあ誰だっていい気分ではないが、いい年して野良犬みたいにフラフラしてる寅さんも…。
旅先は、四国・伊予大洲。
そこで寅さんは、時代錯誤なヘンな老人と出会う。
気に入られ、招かれた先は、お城みたいなお屋敷。
ヘンな老人ではなかった!
控えおろう、控えおろう!
この方を何と心得る。
大洲城18代目の城主、世が世なら殿様であらせられるぞよ!
演じるは、往年の大スター、“アラカン”こと嵐寛寿郎。
アラカンと言えば、鞍馬天狗。OPの夢はアラカンへのオマージュ。
喋り方も立ち振舞いも時代劇チックで浮世離れした現代の殿様を、面白可笑しく、お茶目に演じている。
尚、アラカン主演の“鞍馬天狗シリーズ”は、戦前~戦後、製作会社を幾度も変えながらも46本作られ、寅さんに継ぐ邦画屈指の長寿シリーズである。
この殿様に仕える執事に、三木のり平。
殿様に頭上がらず、寅さんに怪訝を示し、アラカン/渥美両名優と絶妙な掛け合い。
さすがの名喜劇役者っぷり!
寅さんは殿様からある頼み事をされる。
それは、亡き末の息子の嫁にどうしても一目会いたく、探して欲しい。
分かってるのは、今は東京に住んでて、名は“マリコ”ってだけ。
安請け合いするが、殿様は本気だから、さあ困った。
柴又に帰ってから、“マリコ”捜し。それも、まず近所の家から一軒一軒訪ね歩いて。
…でも、実は寅さん、その“マリコ”にすでに会っていた!
大洲で殿様に会う前、馴染みの宿屋で、何か訳アリそうな一人旅の若い女。
ほんの一晩だけの親交だったが、寅さんの紹介でとらやを訪ねて来る。
名は、鞠子。
奇遇にも同名だが、何と何と何と!亡き夫が大洲の人で、義父は殿様みたいな人…!
居た!
(この辺のご都合主義はご勘弁を…)
マドンナは、真野響子。寅さんの世界にぴったりの日本美人。
念願叶って会えた殿様は、涙ながらに息子に尽くしてくれた感謝を伝える。
義父と亡き息子の嫁の対面はわだかまり無く、温かく。
当然、寅さんは鞠子に一目惚れ。
そんな時、再び殿様からお願いが。
大洲の屋敷で鞠子と“父娘”として暮らしたい、鞠子の再婚相手として寅さんを…!
寅さんファンならオチは大体察し付く。
鞠子は東京で仕事し、自立した女性。
まだ心の中に夫は居るも、それも含めて理解してくれる男性との将来を考えていて…。
寅さんも殿様もフラれたが、自分で自分の幸せを見出だした鞠子の選択は正しい。
個人的にもう一つ注目点は、殿様の長男役に東宝特撮作品でお馴染み、平田昭彦。
博士役が定番だが、本作でのニヒルでイヤミなインテリ役もハマっている。
前作前々作とシリアスなテーマ続いたが、本作はこれぞ寅さん!とでも言うべきストレートな喜劇。
SPゲスト、アラカンの妙演も相まって、カラッと明るく、楽しく!
とても楽しかった
大富豪のお殿様の登場で、今回も飛び道具系の話だったのだが、嵐寛寿郎の殿様ぶりが時代錯誤で面白かった。召使も面白い。寅が人探しをする、ミステリー的な展開も楽しい。四国まで頻繁に柴又から行き来していて、お金が心配になるほどだった。
さくらに渡った手切れ金がどうなったのかと、殿様がお礼に家来に持たせた重箱のようなお土産の中身がなんだったのか、気になった。
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