男はつらいよ 葛飾立志篇のレビュー・感想・評価
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やっぱりダイスキです桜田淳子さん。
男はつらいよシリーズで唯一DVDを購入した作品。
(買っておきながら観ていなかった。
購入した目的はゲスト出演の桜田淳子さん。
それに尽きる。
桜田淳子のことしか書かなくなりそうで自分が怖く、
寅さんのレビューなのでカットした。
勿論、桜田淳子さんはやっぱり可愛くて、
自然な演技も存在感も素晴らしい。)
せつない。
夕陽があたたかく、ありがたく。
なのに、せつない。
笑いながら泣けるような、せつなさ。
人情喜劇の巨匠、山田洋次監督。
渥美清さん、倍賞千恵子さんのやるせなさ。
自分がまるで、
その夕焼けのなかにいるような気持ちに酔う。
AIは己を知ることへ向かう旅ができるのでしょうか
16作目、今回のテーマは「学問」もありました。
はっきりしたテーマがあり、
スッキリした仕上がりになっていると
感じました。
なぜ学問を行うのかの問いに対して
「己を知るため」というひとつの答えは
なるほど、寅さんっぽい。
山田洋次監督っぽい。ぽい、ぽい。
急に例えばの余談ですが、
AIは膨大な様々な情報量をインプットして
はたして自己、AI自身を知ることへ向かう旅が
できるのでしょうか。
さらに「愛」とは?に対して寅さんが答える
シーンがあります。
いい女だなぁ〜と思う。
話しかけたいなぁ〜と思う。
もうちょっと長くそばに居たいなぁ〜と思う。
気持ちが柔らかくなって、
この人を幸せにしたいなぁ〜と思う…
そして最後のフレーズへ突入。
それはさすがに明記しないことにします。
「気持ちが柔らかくなって」の部分が
わりとすきでした。^_^
あと、
「学問が無いってことは悔しいよ」の
しごくまっとうな問いに対して、
学問なんてできなくても、いくらでもしてあげることはあるわ的な返しの言葉は、ひろく深く浸透してゆけぇ〜と希望的観測を抱きました。
つまり、何かを相手へしてあげる時、
まわりへやさしさをふりまいてあげる時に、
学問うんぬんじゃないってこと。
ともすれば学問があり、高い視点からや
素早く脳で状況を計算すればするほど
感情面でのサポート面でのスピードは落ちるかも。
もしかしたら、考え過ぎることが足かせに
なるのかもと、ふと思いました。
観たあとに、一番自分がためになった
内容でしたとさっ
学問に憧れる愉快で素敵な寅さん
警察が裏社会と癒着して良いのか?
『学が無いばかりに不幸になる』ってなんかおかしく無い。
寧ろ学があっても不幸になる奴はいるし、その学にもよる。
言わば、日本人としてのアイデンティティと社会の道徳規範があれば、最低限の幸せは望める。
どんなインテリと言えど、それを知らない輩は大変に多い。
また、結婚かよ!
結婚が幸せって、この時代でも誰も思っていない。この映画の登場人物は空気読めない奴らばかり。
【”己を知る“為に、慣れない勉強をヒロインから教えて貰う寅さんの淡い恋心を抱く姿を、可笑しくも切なく描いた作品。】
■昔世話になった女性お雪の高校生になった娘順子(桜田淳子)がとらやに現れ、寅次郎は一同から父親ではないかと疑われる。クスクス。
寅さんの容疑は晴れたが、お雪が無学ゆえに苦労して死んだと知った寅は、お雪の墓参りをした歳に出会った住職(大滝秀治)から”己を知る”ことを教えられ、向学心に燃え始める。ちょうどその頃、とらやに考古学専門の大学助手の御前様の親戚の筧礼子(樫山文枝)が下宿することになる。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・今作のヒロインである樫山文枝さんは、お名前は知ってはいたがお顔を拝見するのは初めてで、嬉しい。
・ストーリー展開も、いつものように寅さんが夢で見るシーン(今作は、西部劇。)から始まり、当時トップアイドルだった桜田淳子さんが登場する。これも又、嬉しい。
・礼子に恋する煙草をモクモクと吸う大学教授の田所(小林桂樹)と、寅さんの掛け合いも面白い。
<前作が名作であるために、過小評価されがちな今作であるが、寅さんシリーズに欠かせない要素はキチンと盛り込まれており、山田洋次監督のハイレベルな人情映画は、更に続くのである。>
寅さん 学問を志す!
ヤバい、飽きが出てきた
これが寅さんなんだけど、こんな勝手なヤツが罷り通ってたのもこの時代背景のおかげなんだろうな。今なら完全に社会のはみ出しものだ。
考古学をひたすら学んできた助手の礼子さん。
先生から突然渡されたラブレター。
結婚に結びつき、それを考えるとこれまでの学びが根底から覆ると。
この時代だよなぁ。
別に今取り組んでいる事を止める必要は全くないと思うけど、女が結婚となれば何もかもを捨てて結婚だけに特化しなきゃいけないって反応にめちゃくちゃ違和感。時代だなぁ。
デビュー間もない桜田淳子さん。
セリフも辿々しく、大人の事情出演か。
通りを歩くお巡りさんが彼女の歌を鼻歌で歌ってたのはウケた🤣しらじらしい。
全作見るつもりで気合を入れて見出したが、だんだんふざけんなよ!マジメに生きろよ!って怒りが込み上げて来た😤
でもそうなるとこのシリーズは成立しない😅
夢のおやじ復活。 桜田淳子が初々しい。実の子騒動、おかしくもあり、...
大学の助手で考古学を研究している樫山文枝に惚れてしまった寅さんだが、また例によって失恋してしまう。ただそれだけのストーリーである。個人的には手抜きに近い出来だと思う。
あいかわらずばかか
修学旅行中のじゅんこ(桜田淳子)がとらやをおとずれる。
そのときのドタバタが数ある男はつらいよのなかでも出色の楽しさだった。
とうぜんながら、じゅんこの母=おゆきさんは寅さんのどれあいではなく、したがってじゅんこは寅さんの娘ではない。が、おいちゃんとおばちゃんは周章狼狽。ちょうど帰ってきた寅を問い詰める。
じゅんこは母を昨年亡くしている。母と親交のあった寅さんを父親だと思っていて、上京に寄せてとらやをたずねたのだった。
彼女は母が亡くなったことを「あの、おじさん、母は去年死にました」と言うのだが「亡くなりました」ではないところに情緒が据わった。少女が肉親の死を死ぬという直截な言葉遣いで言うとむしょうに迫るものがある。
──短いシークエンスに喜怒哀楽が詰まっていた。
もうひとつ印象的なのは、おゆきさんの墓参りをした寺での、寅と和尚役の大滝秀治の会話。
寅「おっしょさん、わたしにはおゆきさんのきもちがよ~くわかります。わたしも学問ないから、いままで悲しいことや辛いことをどれだけしてきたかわかりません。ほんとうにわたしのような馬鹿な男は、どうしようもないですよ」
和尚「いや、それはちがう。おのれの愚かしさに気がついた人間は愚かとは言いません。あなたはもう利口なひとだ。おのれを知る、これが何よりもだいじなことです。おのれを知ってこそ他人を知り、世界も知ることができるというわけです、あんたも学問なさるといい。四十の手習いと言ってな、学問をはじめるのに早い遅いはない。子曰わく、朝(あした)に道を聞けば夕べに死すとも可なり」
16作目でマドンナは樫山文枝。ゲストが小林桂樹。教養ある人に虚勢はる寅が楽しくて、全編笑える、男はつらいよの最高作(の一つ)であると思う。
寅さんが何らかの「にわか」状態になると人々をあざけるシーンがある。よくうらての印刷工場へ入って「労働者諸君」と言って真面目な人をばかにする。現実ではもちろん、架空でもこれができるのは寅さんだけである。このあざけりがいちばんたのしいのは源や近所のひとに「あいかわらずばかか」というやつだ。なんど言いたくなったかわからない。が、もちろん現実で使ってはいけない。
寅さん、学問す
"男はつらいよ" シリーズ第16作。
Huluで鑑賞。
寅さんが学問に目覚めると云う空前絶後の出来事に翻弄されるいつもの面々でしたが、とらやの2階に下宿している、考古学を専攻する御前様の親戚・礼子に勉強を教えてもらうことになったものだから、寅さんの恋の虫がまたもや騒ぎ…
田所教授が礼子に宛てた恋文、めちゃくちゃエモーショナルでした。教養のある人が書いた、巧手に富みながらストレートな文面に、こちらまで心を掴まれたような気がしました。
学問とは己を知ること。
なるほど、と思いました。
心に刻みます。
[余談]
それにしても小林桂樹の役名が田所とは…
まるで「日本沈没」やないかい!(笑)。
※追記(2024/05/28)
大学教授もつらいよ
シリーズ16作目。
OPの夢は、西部劇。
酒場で女(さくら)が歌っていると、悪漢に絡まれ、そこへお尋ね者のタイガーキッドが現れる。
悪漢を倒し、「お兄ちゃん!」の制止を振り切り、去って行く。
今回は、本筋のメインマドンナに樫山文枝、序盤エピソードのサブマドンナに桜田淳子。
まず、序盤。
とらやに女子高生の順子が山形から訪ねて来る。
訪れた理由は、まだ見ぬ父に会いに。
そこへ帰ってきた寅さん。
お、お父さん…?
え~~~~~ッ!?
勿論、順子の思い違い。
十数年前、山形を旅していた時、冬の夜で無一文で行き倒れ寸前の所を助けてくれたのが、順子の母・お雪。
産まれて間もない赤ちゃんを背負い、見るからに苦労しながらも、親切にしてくれたお雪が、観音様のように見えたという。
言うまでもなく、この時の赤ちゃんが、順子。
恩を忘れず、お雪と順子へ欠かさず手紙と少ないお金を送り続けていたという寅さん。
さながら“足なが寅さん”。
この時の事を知らない順子は、ひょっとしてお父さんなのでは?…と、長年思っていたという。
順子が訪ねて来た理由がもう一つ。母の死を報せに…。
そんな順子を寅さんたちは豪勢な食事を注文して振る舞い、元気付ける。
当時人気絶頂だった桜田淳子が何と可愛らしい。
旅に出た寅さんは、山形へ。
お雪の墓参り。
お雪の事をよく知る住職から、学問が無いばかりに男に騙され、不幸と後悔の人生だった事を聞く。
他人事には思えない寅さん。自分も学問が無いから…。
住職から有難いお言葉を戴く。
人は何故学問に励むのか。それは、己を知る為。
影響受け易い寅さん。突然、学問に目覚める。
その頃、とらやには…
御前様の親戚で大学の考古学の助教授・礼子が下宿に。
聡明な美人。
こういう時に帰って来て…後の展開は想像通り。
学問に目覚めた寅さん、順子から勉強を習うが、何故か眼鏡を掛け始める。
眼鏡を掛ける=かしこい人、とバカ丸出し。
本当に学問に目覚めたの…??
Wマドンナと学問の目覚め以外は、過去作のあるあるの定番。
しかも、前作がリリーが再登場した名篇の一つ『相合い傘』、次作がシリーズ最高傑作の一つと言われる『夕焼け小焼け』で、その間に挟まれ、どうしても見劣りが…。
…いやいや、ある人物のキャラがいい味を出す。
ある日とらやを訪ねて来たのが、礼子の師で考古学教授の田所。
かなりお偉い先生で、何でも知っている。
おならを各国語で言え、テキ屋の商売文句もスラスラと。
が、超絶変わり者。
とてもとても大学教授に見えない髭もじゃでヨレヨレの格好。
常に煙草を口に加えているヘビースモーカー。煙草の煙と団子とお茶を一緒に飲み込む。
独り者で、礼子がまるで娘のように気遣う。
恋愛面も全然ダメ。途端にしどろもどろに。
寅さんに恋愛アドバイスされ、寅さんを師と仰ぐ。
寅さんも変わり者だが、この田所先生も負けず劣らずの変わり者。だから何故か妙に馬が合う。
小林桂樹が巧演。
本作一番の見所と言ってもいいくらい。
余談だが、小林桂樹は『日本沈没』でも“田所教授”だった。
皆で草野球をするほどすっかり仲良しに。
年末も近い。たまにはお正月をとらやで過ごすか…と、寅さん。
が…
田所には想い人が。言うまでもなく、相手は…。
それを知って、寅さんは…。
二人の男と一人のマドンナの恋の行方は…。
ラストシーンは、寅さんが旅先で本作の人物と再会するのがお決まり。
今回はてっきり順子かと思いきや、意外な人物と!
フラれた男同士の珍道中の旅が見てみたい。
けっこうよかった
寅に土方と間違われる考古学の先生が大変なチェーンスモーカーでおかしな人で、部屋が汚いところやラブレターで告白するなどとてもよかった。先生のチームと、タコの印刷会社チームで野球をする場面が楽しくてもっと見たかった。とらやに下宿するマドンナの礼子さんは、先生を振り、寅は勝手に振られた気になっていたが、勉学一筋であったので無神経な感じがしなくてよかった。寅が勉学に励むのだが、本人がそれを志したわけでもなく歴史の勉強をしていて方向性がおかしい。
桜田淳子がかわいかった。
ベストストーリーオブ寅さん
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