劇場公開日 1971年11月20日

「【”人間は絶対に一人では生きていけない。”昭和の名優志村喬演じる博の父が妻を亡くした後にしみじみと語る名台詞に影響を受けた寅さんが、柴又で喫茶店を営むシングルマザーへの淡い恋を描いた逸品。】」男はつらいよ 寅次郎恋歌 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5【”人間は絶対に一人では生きていけない。”昭和の名優志村喬演じる博の父が妻を亡くした後にしみじみと語る名台詞に影響を受けた寅さんが、柴又で喫茶店を営むシングルマザーへの淡い恋を描いた逸品。】

2024年5月18日
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悲しい

知的

幸せ

■博の母親の葬儀に寅次郎が現れ、博の父(志村喬)に同情した彼は、博やさくらを東京に帰し、岡山に残る。
 その後、柴又では開店したばかりのコーヒー店の主人・貴子(池内淳子)がとらやを訪れるが、そこにばったり寅次郎が帰って来る。

◆感想

・今作は、昭和の名優志村喬の訥々とした”本来の人間の生活”について語る名台詞を軸に構成された逸品である。

・その言葉を聞いた寅さんが、柴又に帰りシングルマザーの喫茶店を開いたばかりの貴子に心惹かれながらも、彼女の内気な小学三年の息子に友達を得させるために行った事で友達が出来、土手で遊ぶシーンや、貴子が息子に友達が出来、嬉しさを隠しきれないシーンなど、彼女を気遣う姿が心に響く作品である。

・通夜の席で、博が亡き母を想う涙ぐみながらの台詞も沁みる。

<今作は、シリーズ初めての長尺作品であるが、決して冗長になる事は無く、逆に岡本茉莉演じる大空小百合が所属する旅一座が初登場したり、おいちゃん役の森川信の残念ながら最後の出演作で有ったり、寅さんシリーズの大きな変化点になった逸品である。>

NOBU
Mr.C.B.2さんのコメント
2024年5月19日

やっぱり、おいちゃん役は森川信でした。「馬鹿だねえ、寅は」

Mr.C.B.2