男はつらいよ 望郷篇のレビュー・感想・評価
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【渡世人の業を前半はしんみりと、後半は可笑しみを前面に出して描いた作品。男はつらいよシリーズは何でパターンがほぼ同じなのに、面白いのだろうか。今作はその理由は明確だと改めて思った逸品でもある。】
■寅次郎は昔世話になった北海道に住む親分から、旅館の女中に生ませた息子を捜してくれるように頼まれる。
金をさくらから借り、北海道に行くもその親分に昔日の面影はなく、病院の大部屋で瀕死の状態であった。
寅次郎は親分のD51の運転士になっていた息子に会うが、彼の”あんな人間にはなりたくないと幼い時に思った。”という言葉を聞いた寅次郎は、渡世人の業を思い知り、カタギになることを決意する。
そして、浦安の豆腐屋で働き出し、そこの娘・節子(長山藍子)に心奪われる。
◆感想
・”男はつらいよシリーズ”が面白いのは、渥美清さんの可笑しみと時に哀しみを漂わせた演技と、寅さんの周囲にいるキャラクターの個性が立っている点と、山田洋次監督の人間性肯定の考えが作品の根本にきちんとあるからだと思う。
・今作でも寅さんは、世話になった親分の危篤の報を聞いて、わざわざ北海道まで行くし、親分の息子の”会わない”言い分も理解する。
そして、自分も”額に汗して、油塗れになって働く。”決意をするのであるが、これを渥美清さんが演じると、可笑しみと哀しみのバランスが絶妙なのである。
・資料によると、今作はTVドラマ版でさくらを演じた長山藍子さんをマドンナに、博を演じた井川比佐志さん、おばちゃんを演じた杉山とく子さんを起用しているそうである。
ー 年齢的にTVドラマは知らないが、制作側が今作でシリーズ終了しようと考えていたとある。-
<しかし、これだけ人情味溢れる、笑えて且つ心に沁みる作品がレベルを落とすことなく5作も続けば、シリーズ終了にはならなかったのだね。
矢張り、寅さんを生み出した山田洋次監督(現在でも現役と言う所が、又、凄い。)を筆頭に、寅さんを囲むキャラクターが魅力的だからこそ、長く長く寅さんシリーズは続いたのだと思うのである。>
ダチョウ倶楽部の原点ここにあり
「止めるなよ!止めるなよ!」
(止めて欲しいくせに😅)
この昭和40年ごろはまだ蒸気機関車が当たり前のように走ってたのかぁ。なんとも印象的な時代。
走り去る機関車が見えなくなるような煙を撒き散らし、地球温暖化なんかどこ吹く風って感じですな😅
毎度毎度、さくらのしっかりものぶりは頭が下がる。
この両極端がこのシリーズのおもしろさでもある。
高度成長期の最中、本作のテーマでもある汗水垂らして油まみれで地道に働くという日本人美学。
国民のほとんどが豊かさを求めて地道こそ正解と信じきっていた時代。
その反面、寅さんのように自由に生きてみたい、自由に言葉にしたい、そんな抑圧から時放たれたらと想像して生きてきた人達の心の逃げ道がこの寅さんシリーズのポイントなんだろう。
サブタイトルの望郷編。
どこが望郷なのか、
しっくりこなかった。
名作のようですね、今作。山田監督が完結作として制作。確かにいろいろ...
名作のようですね、今作。山田監督が完結作として制作。確かにいろいろ詰まってます。
・夢から始まる。そしておいちゃん葬式騒動。
・さくらの愛ある説教。こたえているのか、いないのか(笑)
・堅気を目指す寅。もう一歩だった。そりゃあないよ、マドンナ長山洋子。
・ラストの登との掛け合い、なんかほっこり。
なんといっても良かったのは、さくらが本筋に復帰したこと。それだけで名作だ。
気になるのは
・源公は豆腐屋で飼い殺しになったのか(笑)
NETFLIXで視聴。 思い立って柴又に帰る、札幌へ行く、柴又に戻...
NETFLIXで視聴。
思い立って柴又に帰る、札幌へ行く、柴又に戻る、浦安へ行く、短い間にいくつもストーリー展開があって面白かった。
江戸川の船の上で寝ていて、浦安へ辿り着いたのか?面白い(笑)
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