お嬢さん乾杯!のレビュー・感想・評価
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ラストで二人が会わないのと、別れ際に手袋に接吻して走り去り、裏木戸...
ラストで二人が会わないのと、別れ際に手袋に接吻して走り去り、裏木戸を押し開けようとする時に内側から戸を開けられて転ぶ原節子が良い。
「愛してる」なんて言葉じゃだめ。「惚れております」じゃないとね!
ばあやは「ピアノを弾いてあげたら?」と言うが、売れるものはみな売ってしまった後。父が刑務所という話にも戸惑う圭三。結局は成功している圭三と結婚させて財力をつけようという魂胆もあったのだ。 バレエを見ながら「あ~お腹が減った」と言う原節子が優雅な中にもみじめったらしくて素敵です。戦後混乱期にうまいこと商売に成功した圭三。弟の五郎なんかは現代風の性格。お嬢さん役の原節子の色んな表情が小津映画よりも断然光ってます。
終盤、バーのマダムが、泰子に言った言葉に泣けた
1=庶民の男:石津圭三が、落ちぶれた元華族令嬢:池田泰子と婚約し、交際してる話
2=結婚直前、石津が池田家に挨拶に行ったら、泰子の祖母は、
悪気は無いが、結婚をあまり喜ばない発言を散発
3=石津は、身を引く手紙を泰子に送付後、披露宴の予定だったバーに寄った
その後、(田舎に行く)列車に乗る為バーを出た
4=泰子がバーに行った時、マダムが泰子に言った言葉(要約)
①石津さんは、あんたに振られて田舎に行っちゃいましたよ
②このコップで「お嬢さん乾杯」をして → この時、少し泣けた
5=そこへ石津の弟が来た、 「3時の急行」と聞き、泰子を車に乗せて駅へ向かう
6=その時、「愛染かつら」の音楽が流れるのも、観てて気分が盛り上がった
その場面で、END
7=石津と泰子は相愛だったが、石津が身分差を考え、自分から身を引いた
8=小生もこの場で言う、「2人に幸あれ」
独身の頃に戻って、とても恋愛したくなりました
素敵!とっても洒落ていてルネクレール監督のフランス映画を観ているような演出がなされていてとっても楽しい映画です 内容は1947年の安城家の舞踏会のリメイクと言って良いでしょう 元華族のお嬢様を平民の男が嫁に迎えようとするお話です どちらの作品もヒロインは原節子です そして脚本も新藤兼人です 安城家の舞踏会は元華族側からの視点ですが、本作は平民の男側の視点です 本作の主人公が自動車修理工場の社長であるのは、安城家の舞踏会で長女昭子お嬢様に恋い焦がれている実業家の男が、安城家の元運転手だったからです こうしてみると本作でのお嬢様は安城家の舞踏会の二人の姉妹を統合して整理し直したものと思えます 政治的ニュアンスは冒頭の銀座四丁目交差点の交通整理の警官の手信号の様子に、戦前の社会はストップ、戦後の民主社会は通行して良しという暗喩としてさっさと済ませています その上で単に上流階級と下級階級との恋愛にテーマを一般化する事に集中しています 死別した婚約者とは、戦前の華族の生活を象徴した存在です 過去の華やかな日々を忘れて、一人の女性として、自分を誠実に求める男性を、身分は関係なく人間として恋愛の対象として受け入れられるのかということにテーマを絞っています 原節子がとってもキュートで可愛く撮れています 自分が観てきた彼女の映画の中ではナンバーワンです 東京駅に急行するオープンカーを俯瞰するラストシーンの余韻は素晴らしいものでした 間に合うもよし、間に合わなくても良しです そこからまたドラマが生まれるのです その方が恋愛の炎も燃え上がるというものです 独身の頃に戻って、とても恋愛したくなりました
終わり方がシャレている
最初の10分くらいは展開が早くてすごいなと思った。 それから急激にスローダウンして、しょうもない感じでダラダラと続き・・・最後の10分がまた盛り上がって終わった。 見終わって・・・頭には来ない。まぁ・・・人には奨めませんがわりと忘れない映画になったと思います。
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