大江戸出世双六

劇場公開日:

解説

「帰って来た若旦那」の若尾徳平が淀橋太郎と共同で脚本を書き、「二等兵物語」のコンビ、福田晴一が監督、片岡清が撮影を担当した。主なる出演者は「応仁絵巻 吉野の盗賊」の高田浩吉、「二等兵物語」の伴淳三郎、関千恵子「赤城の血祭」の北上弥太朗、「続・この世の花 第4・5部」の水原真知子、「帰って来た幽霊」の花菱アチャコ、新人伊吹友木子など。

1955年製作/90分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1955年12月28日

ストーリー

天下の御意見番大久保彦左衛門の仲間一心太助は、家康公より拝領の皿を割ってしまった腰元お夏を手打から救ってやったが、うるさい武家奉公がイヤになり、源兵衛長屋へ引越して魚屋を開業した。この長屋には、太助に色眼をつかう家主の娘おせんをはじめ、産婆のおかん、あんまのおよね夫婦、唄の好きな大工の吉五郎とおはまの新婚夫婦、浪人竹内与五郎、そして、病身の母に孝養をつくすおちかと新之助の姉弟などが住んでいる。さて太助は、長屋に無理難題を吹ッかける大目付川勝丹波守に楯をついて相変らずの気骨ぶり、そのころ、将軍家光が口うるさい矢島の局の眼をくらまし、彦左の案内でこの長屋へやってきた。暢気な町人生活がすっかり気に入った家光、そればかりか孝行娘おちかに淡い恋ごころをおぼえてしまう。ところが、そのおちかが大阪夏の陣で逃亡した旗本中野源十郎の娘であることが知れ、誰よりあわてたのは浪人の竹内と川勝丹波守だ。というのは、おちかの母に気のあった川勝が中野源十郎を殺して行方不明といいふらし、その悪事を嗅ぎつけた竹内が川勝をゆすっていたからだ。秘密を守るためおちかを殺そうと図る川勝一味と、彦左衛門、太助たちとの間に、智恵くらべ、腕くらべがはじまった。松平伊豆守ら旗本の応援もあって、彦左と太助はめでたく川勝一味を倒したが、矢島の局の迎えを受けた家光はおちかと涙の別れを告げ、城へ帰った。そして太助は新妻姿のお夏に見送られて、元気よく町へ商売に出かけて行くのである。

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