「 第1章:駆け落ちしなかった隆とさだ子。身分の差、小作人へのひどい...」永遠の人 kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
第1章:駆け落ちしなかった隆とさだ子。身分の差、小作人へのひどい...
第1章:駆け落ちしなかった隆とさだ子。身分の差、小作人へのひどい扱い。仲代達矢が極悪人のように思えるほどだ。
第2章:昭和19年、結婚して3人の子供。隆もとも子(音羽信子)という嫁をもらったが、思いを捨てきれない。鈴の音が聞こえたら義父の元へ介護に走らねばならないばかばかしさ。3人の過去を知ったとも子は実家へ帰ってしまう。
第3章:昭和24年、息子・栄一は学校では暴れン坊。父が母を犯した際に出来た子供だと知ったためであった。そんな折、広島で療養中だった隆が戻ってくる。父には甘やかされたが母には辛く当たられていた栄一は家を飛び出して、阿蘇の火口を降りてゆく
。
第4章:昭和35年、さだ子の娘・直子と隆の息子が駆け落ちした。28年前に二人ができなかったことを子供たちがやってのけたのだ。次男は全学連にて暴れまくり、逮捕状が出ていた。
第5章:昭和36年、肺病の隆の命はあと僅か。駆け落ちした二人は赤ん坊を連れて戻ってきた。
30年続いた愛憎劇。まるで復讐するために結婚したさだ子。千人塚というエピソードやほっぺをつねったシーンなど、印象に残る場面とともに高峰秀子の怨念にも似た心がドロドロ劇を盛り上げている。章立ての合間に流れるフラメンコのようなラテン系音楽がちょっとマイナスだが、単に笑えばいいのかもしれない。重厚な一大叙事詩。ラストには心を打ち解け、ようやく和解する二人が爽やかに映り、希望も持てるが、不幸な人が多すぎた・・・
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