「地球滅亡まであと○○日」宇宙戦艦ヤマト Mさんの映画レビュー(感想・評価)
地球滅亡まであと○○日
という表示がないのは寂しかった。
一番不思議に思うことは、イスカンダルの人は、なぜ放射能除去装置そのものの設計図を地球に送らなかったんだろうということ。
二番目に不思議に思うことは、イスカンダルは住みやすそう(かつ、ガミラス星から近そう)だったのに、なぜイスカンダルを植民地にしなかったのかということ。
スターシアが地球の人々に放射能除去装置を取りに来させた最大の理由は、目的地となるイスカンダル星がガミラス星と隣同士だからにほかなりません。
放射能除去装置を受け取るだけではガミラスとの戦争を終わらせることは出来ないでしょう。最終的な解決はガミラスとの戦いに勝つことです。放射能の除去はその戦後復興に過ぎません。
地球人にとっては不可能に思える挑戦に、当事者が知らぬ間に踏み出していく。その厳しい導きこそがスターシアの地球の人々に対する愛なのだと、松本先生が語っていました。かなり昔の話です。
愛とはときに厳しさを伴うものだと。
そう理解してもう一度ご覧ください。
たくさんの愛によって地球に平和がもどる物語だと感じていただけるはずです。
余談ですが。
コミカライズ(松本零士版では無く、ひおあきら版)では、「何故、ガミラスはイスカンダルに手を出さないんでしょう?」と言う古代の問いに、スターシャは「イスカンダルにはガミラスも巻き込む程の自爆装置が有る」と答えています。
ひおあきら版は打ち切りにならず一年間放送される予定の初期設定のエピソードを盛り込んでいるので(イスカンダル設定はこの通りかわかりませんが)、打ち切りにならなければ過激バージョンなスターシャが観られたかもですね。
さらば宇宙戦艦ヤマトのテレビ放送版である「2」の後日談「新たなる旅立ち」ではイスカンダルは自爆装置を使っているので、やはり自爆装置がある設定だったのかもしれません。
今回の4Kリマスターはまだ観てませんが、オリジナルやテレビシリーズは観てるので。
そうしないと物語にならないから。とメタな理由は兎も角、西遊記をモチーフにしてるので、有り難いお経=放射能除去装置を自分で取りに行くのが基本設定です。
また、物語内(映画版ではカット)でスターシャ「自分の未来は自分で切り開け。取りに来る位の苦労はしろ」と。この点はリメイクの2199ではもっと具体的な理由が付けられています。
ガミラスがイスカンダルに移住しなかったのは、1.双子星なので、星としての寿命は同じで、イスカンダルも地殻変動が起きています。また、デスラーがスターシャに惚れてるので嫌われたくないからです。