劇場公開日 1978年4月29日

「バカバカしさと、深作流宇宙戦争のはざま」宇宙からのメッセージ MESSAGE from SPACE kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0バカバカしさと、深作流宇宙戦争のはざま

2019年3月20日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

 『スターウォーズ』が世界を席巻している時代、日本でもなんとかぶちかましたれ!といった雰囲気で作られた便乗作品。日本ではようやく本家より先に公開することになった。里見八犬伝をモチーフにしてあるとはいえ、チキンレースを楽しむ宇宙暴走族の二人(一人は真田広之)の服装は『宇宙戦艦ヤマト』みたいだし(ストーリーもか?)、ロボットの愛ある描き方やクライマックスの星の核への突っ込み方は『スターウォーズ』そのままだったり、千葉真一vs成田三樹夫のチャンバラも楽しめるし、外国人俳優の変な日本語吹替も楽しめるのだ。見方を変えれば楽しめるところは満載。

 そんな中で個人的に一番面白かったのが、リアベの実を見つけ惑星ジルーシアを救うための勇者になるはずが、「戦争はしたくない」といって断る暴走族2人。両親を戦争で亡くしてるためだが、しかも勇者になることを勧めるメイアなんて戦争で財を成した大金持ちだ。一筋縄ではいかない勇者たち。しかも終盤になるまで8人揃うかどうかも危ぶまれているのも面白い!よく考えたら200万光年先まで行って戦争してくるなんてバカバカしい話だ(笑)。

 特撮は当時にしては上出来だったし、遊び心をたっぷりすぎるほど込めなければ、もっと評価されていたのかもしれない。

kossy