ウインディー
劇場公開日:1984年4月28日
解説
10代でオートバイのグランプリ・チャンピオンとなりながら事故に遭った男が、数年後にプライベティアーとして再起を期す姿を描く。泉優二原作の映画化で、脚本は「さらば映画の友よ インディアンサマー」の原田眞人、菊地昭典、泉優二、ダー・ソレル、F・L・ホーンの共同執筆、監督も原田眞人、撮影はウィトルド・ソボシンスキーがそれぞれ担当。
1984年製作/日本
原題または英題:Races
配給:東宝東和
劇場公開日:1984年4月28日
ストーリー
西ベルリンのジャズ・クラブで、ケイ杉本が激しくドラムを叩いていた。彼はヨーロッパを転戦する250CCクラスのロードレーサーなのだが、シーズン・オフには西ベルリンに戻って、ドラマーとして生計をたてているのだった。演奏を終えたケイは、仲間達に別れを告げる。間もなくレースのシーズンが始まろうとしていた。アメリカから来る11歳の娘アンナを迎えるために空港に向かった。離婚した後、彼は娘を妻モニークに渡したのだが、夏の間だけは預っていた。10代でグランプリ・チャンピオンという栄誉に輝きスター・レーサーになりながら、キャリアも雲散霧消するほどの大事故に遭い、現在はスポンサーもつかない孤独なプライベティアーとしてマシンを駆っていた。ケイとアンナはベルギーのゾルダーで、プライベティアーのレオと、その妻バーバラ、それに3人の子供達と合流する。ケイのもとへガールフレンドのデニーズが尋ねて来るが、アンナは彼女を冷たくあしらう。アンナはレースの写真を撮っているダフナー老人を好いていた。ゾルダーでのレースは予想どおりブルースターが完勝、ケイは一周もしないうちにリタイアしてしまう。そんな時、ケイはメカニック志望のアメリカ女性、サムと知り合う。彼女を気に入ったアンナは、夜のスキヤキ・パーティに誘った。サムはメカニックとして雇ってくれとケイに頼むが、今の彼にはとてもそんな余裕はなかった。オランダのザンドフォート・ナショナル・レース場でサムと再会したケイは、彼女の情熱に動かされてメカニックとして雇い入れた。このレースでケイはサムの整備したマシンを操り、3位に食い込んだ。ニューブルグリングの8時間耐久レースには、レオの一家もやって来た。このレースはパートナーと組んで、交互にマシンを駆るのだが、ケイもレオも落ち着きを失っていた。ブルースターは相変わらずケイに敵意むき出しであったし、ケイはゲインズと衝突、更にサムとも決裂して、彼女は一人去っていったからだ。なぜサムを引き留めなかったのかと、アンナは泣きながらケイを責めた。そんな状態でのレースだったためアクシデントが続出、レオは死亡し、ケイは鎖骨を折ってしまう。ケイは傷をおして、アンナをアムステルダムの別れた妻のもとへ送り届ける。ひと夏の父娘の旅は、これで終わったのだ。ケイはイギリスに渡り、シルバーストーンのインターナショナル・レースに出場。見事に5位に入賞を果たし、翌週ホッケンハイムで開かれる西ドイツ・グランプリへの出場権を得た。アンナはこっそり家出し、列車でホッケンハイムへ向かう。彼女の家出を知ったモニークとサムも空路、ホッケンハイムへ。乗り換えを間違え遅れてレース場に着いたアンナの目の前で、ケイは見事に優勝。ケイはアンナやサムとかたく抱き合った。
スタッフ・キャスト
- 監督
- 原田眞人
- 脚本
- 泉優二
- 原田眞人
- 菊地昭典
- ダー・ソレル
- F・L・ホーン
- 原作
- 泉優二
- 製作
- 中村賢一
- マンフレッド・ドルニオーク
- 撮影
- ヴィトルド・ソボチンスキ
- 美術
- ホルジャー・グロス
- 音楽
- 井上鑑
- 主題曲
- 井上鑑
- 惣領智子
- 録音
- ネイトハルト・ヴィレルダーク
- 編集
- バーバラ・ヒルトマン
- 助監督
- ルース・サンドゥン
-
ケイ渡辺裕之
-
アンナクリス
-
サムレスリー・モルトン
-
レオクラウス・テオ・ゲルトナー
-
バーバラバーバラ・スタネック
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デニーズオリビア・パスカル
-
モニークデボラ・サッソン
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ゲインズディーン・リード
-
ダフナー老人パトリック・スチュアート