劇場公開日 1947年9月27日

「戦後日本の華族の没落と民主主義への期待を扱った演劇映画」安城家の舞踏会 Gustavさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0戦後日本の華族の没落と民主主義への期待を扱った演劇映画

2022年7月13日
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鑑賞方法:映画館

吉村公三郎監督の佳作。誇り高き華族の滅びゆく姿を切実に描いた家庭劇。それでも民主主義への期待を込めて美しく終わるところに、戦後日本の希望が感じられる。原節子、滝沢修、森雅之の名優は勿論良いのだが、全体の演技のバランスは最良ではない。吉村監督の演劇演出に不満を覚える。貴族描写をヨーロッパ映画と比較すると見劣りがするのは仕方ないのだが。日本映画が最も不得意とする分野の作品。

  1976年 10月15日  銀座並木座

Gustav