安城家の舞踏会

劇場公開日

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解説

「象を喰つた連中」に次ぐ吉村公三郎監督で、自身の原作を「待ちぼうけの女」「結婚(1947)」の新藤兼人が脚色し、「象を喰つた連中」「処女は真珠の如く」の生方敏夫が撮影を担当する。滝沢修、入江たか子、原節子、久しぶりの竹久千恵子らが顔を合せている。

1947年製作/89分/日本
原題:The Last Ball of the Anjohs
配給:松竹

ストーリー

皇族までが漬物屋を始めるという御時世に華族の没落はいうまでもない。華族の中で名門をうたわれた安城家もその例にもれず、今迄通りの生活をするために全てのものを手放し、今や抵当に入れた家屋敷まで手放す時が来た。彼等の言葉を借りていえば「まるで嘘のように無くなり、夢のように消えて行く」のである。その夢のように消えて行く華族安城家の最後を記念するために舞踏会を催したが、その舞踏会の裏には安城家最後の種種なあがきがあった。安城家の当主忠彦は家を抵当にインチキヤミ会社の社長新川から金を借りていたが華族生活から脱けきれないままに、今やギリギリのところまで来たが、やはり家を手放すことが惜しく新川を招いて最後の哀願をするが新川は肯じないだけでなく、自分の娘曜子と安城家の長男正彦との婚約も解消すると言い出した。それを立聞きした正彦は、新川を憎むあまりに、何も知らずに正彦を慕う曜子に残忍な復讐をする。やがて夜が更けて客も帰り安城家は無気味な迄に静まり返った。今日を限りに伯爵安城家の凡てが夢のごとく消えて行くという寂しさは、年老いた忠彦には堪える事が出来ず、彼は自分のノドにピストルを当てるのだった。

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映画レビュー

4.0新しい日本を、旧華族と平民が力を合わせて建設していくのだという希望を描いています

あき240さん
2019年10月14日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

1947年9月公開
その年5月3日は新憲法の施行でした
新憲法は第9条の戦争放棄がまず思い浮かばれますが、第14条で法の下での平等、貴族の廃止が規定されています
ですから本作は華族廃止後わずか4ヶ月の実にタイムリーな時事ネタ映画だったわけです

伯爵邸宅はおそらく鎌倉の海岸べり
その邸宅内でのシーンはまるで洋画で見た世界です
内容もまたルキノ・ヴィスコンティの名作山猫を思わせます
舞踏会シーンがハイライトなのも同じです
しかし本作のほうが21年も先に撮られいます

ライオン奥様劇場で真珠夫人が登場してきそうです、殺人事件が起こって金田一耕助が頭を掻きながら登場しそうです
というか、それら日本の上流階級の邸宅内部のイメージは本作が源流になっているのではないでしょうか

原節子、森雅之と大物俳優が出演します
原節子は伯爵家令嬢役がピッタリはまっています
全力で走ったりダンスをするシーンは他の映画では観たことの無いものです
森雅之も女を騙して食い物にする役を演じると天下一品です
しかしご安心下さい
原節子とは兄妹の設定なので、彼女は無事です、森雅之の毒牙にはかかりません
もっとも結構綺麗な女優さんが演じる女性二人を彼が騙して食い物にして二人から首を絞められたり殴られたりしますのはお約束です

物語は華族も残しても良かったのでは思えるセンチメンタルなトーンで進行しますが、新日本の建設の出発でありこれで良いのだという結論に導かれて終わります
原節子役の姉は戦後羽振りの良くなった元運転手をそのプライドから拒絶しています
元運転手も実質的な革命に少し生意気な態度で登場します
酒を暴飲して放言して邸宅を飛び出す彼は43万石のお殿様であった伯爵家伝来の甲冑を蹴倒して出て行きます
平民が華族を打ち倒した実質的な革命であったことを示すシーンでした

しかし、彼は次第に金では尊敬を得られない、結局華族には心の内では見下されることは変わらないと知ります
長女も華族のプライドよりも真の愛情の尊さを知ります
彼の羽振りがよいもの非合法な闇取引のものでなく汗みず懸命に働いて築いたものと知ります
それも自分を迎えたい一心で
こうして二人は人間としての心情を裸で見せたとき、一組の男女になっていくのだというシーンとなります

伯爵も日陰の存在であった妾の女性を正式に結婚を宣言してみせます
長男も騙して別れた筈の小間使いの女性を抱き寄せます
原節子が演じる次女も、御屋敷の家令や小間使い達も伯爵家の華やかな日々を懐かしみながらそれぞれの身を振る為の準備をみせます

それは新しい日本を、旧華族と平民が力を合わせて建設していくのだという希望を象徴しています

新しい日本の未来は伯爵邸のすぐ前に打ち寄せる太平洋の様に前途は洋々と開けているのです

次女が伯爵の挙動に不審を抱いて彼を探すシーンでのカメラワークなど演出も優れており、気高いテーマといい優れた傑作だと思います

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あき240

4.0没落

kossyさん
2018年10月24日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 舞踏会の席で結婚を発表してから、忠彦は自殺しようとする。敦子はすんでのところで自殺を止めるが、このとき安城家の最期を確信したのだろう。今後、庶民として生きていけるのかどうかはさておき、仕事もせずプライドだけで生きてきた華族そのものに皮肉をこめた映像を投げかけてきた。

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kossy

4.0新しい時代へ

近大さん
2013年6月14日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

知的

華族として栄華を誇った安城家。しかし、終戦と共に、他の華族同様、没落の道を辿っていた。新しい時代を前に、最後の舞踏会を開くが…。

吉村公三郎監督、新藤兼人脚本による1947年の作品。その年のキネマ旬報ベストテン第1位。

かつて日本にあった華族制度。
爵位を持ち、大邸宅に住み、贅の限りを尽くしていた。
戦後、華族制度は廃止。
それは新しい時代の到来だが、当の本人たちは戸惑いを隠せない。
さらに、贅沢品は没収され、邸宅も抵当に入れられる。
当主は知人に邸宅を売ろうとするが、恩を仇で返される。
長女は出世した元お抱え運転手から求婚されるが、受け入れるハズがない。
長男も関係を持った召使いから求婚されるが、冷たくあしらう。
華やかな舞踏会の裏で、哀れな愛憎が渦巻く。

もはやかつての栄華は無い。
生活も価値観も何もかもがひっくり返り、残ったのは、華族だったという見栄とプライドだけ。
自立心のある次女は新しい時代に向き合おうとするが、次女以外はかつての栄華を捨て去る事が出来ない。
だが、それらを捨て去る時が来た。
全てを失った絶望から、全てが真新しい時代を受け入れる時が…。

舞踏会の雰囲気も邸宅の装飾品もヨーロッパ映画のよう。
次女を演じる原節子も日本人離れした美しさ。(それでいて、小津安二郎作品ではこれ以上ない日本美人)
どこか日本離れした設定を、何の違和感も感じさせない格調高い日本映画として仕上げた二人の巨匠の手腕は賞賛に値する。

なかなか馴染みの無い華族やこの時代。
映画だからこそ、それらを見、知る事が出来る価値がある。

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近大
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