「てるてる坊主」雨あがる ぷにゃぷにゃさんの映画レビュー(感想・評価)
てるてる坊主
剣の腕が立つのに、物腰が低くて、逆にそれが人の勘にさわるという、残念な浪人。就職先を探して放浪中。演じる寺尾聰、無精髭が似合うよなぁ。
その妻、どんと構えて先回り、愚痴も言わずに黙って夫を支える。宮崎美子がにこやかにしっとりと演じている。いやー、すごいきれいだわー。
長雨で足止めを食う間に、ひょんなことからその地のお殿様に気に入られ、剣術指南役にスカウトされる。しかし、それを快く思わない連中が…。
あまりにも飄々としていて、さらさら流れる春の小川のよう。これが「たそがれ清兵衛」のように、意に反したことをやり遂げるなら、見てる方も心が動くんだけど。モラトリアム時代劇とでもいうか、「また就職ダメだったー、でも次行くか」って感じが、今の時代の人っぽい主人公だった。
BS日テレ特選時代劇にて。
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