「【”現場に残された、九文半の足跡。そして30年目前に起きた事件を”解決”した老刑事が抱える疑問。”今作は若き田中裕子さんの妖艶で切れ長一重の眼の美しさに魅入られる作品である。】」天城越え NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”現場に残された、九文半の足跡。そして30年目前に起きた事件を”解決”した老刑事が抱える疑問。”今作は若き田中裕子さんの妖艶で切れ長一重の眼の美しさに魅入られる作品である。】
ー 数日前から、松本清張原作を名匠、野村芳太郎監督が映像化した作品を観て、余りのレベルの高さに驚いている。
今作も、松本清張氏の短編が原作だが読んだ事はないし、監督の方も存じ上げない。だが、制作にしっかりと野村芳太郎の名が刻まれているのである。-
◆感想
・この作品は、若き田中裕子さんが演じた謎めいた女郎、オオツカハナの妖艶な姿に尽きると思う。
私は、年代的に田中裕子さん出演の映画館で観た映画は、故、青山真治監督の秀作「共食い」である。
故に、今作での妖艶で切れ長一重の、若き田中裕子さんの姿には、ビックリしたモノである。
・現代の若手女優で、大活躍している河合優実さんも切れ長一重の美しく存在感がある女優さんだが、今作で田中裕子さんが演じるオオツカハナが山中で、同行した若き14歳のオノデラ少年に笑顔で呟いた”サヨナラ・・”と言う姿にはビックリした。
名女優さんだとは思っていたが、年配の先輩方からは”当たり前だろ!”と叱られそうだが、お若い時から凄かったのだ。
<取調室で、田島刑事(渡瀬恒彦)達の執拗な尋問にも、口を割らなかったオオツカハナ。彼女の意図は明らかで、且つ犯人も分かっていたのではないかと思うが、この作品の本題はそこではないと思う。
田中裕子さんと言う現代邦画に舞い降りた稀有なる女優さんの若き妖艶な姿が、この作品を価値あるモノにしているのは、間違いがないであろうと思った作品である。>
コメントする