劇場公開日 1966年8月13日

「色々入った闇鍋映画だが、美味しいく頂きました。」あなたの命 ミラーズさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0色々入った闇鍋映画だが、美味しいく頂きました。

2020年4月24日
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鑑賞方法:映画館

渡哲也芸能生活55年記念特集にて

月光仮面や「おふくろさん」騒動でお馴染みの昭和歌謡の川内康範先生の原作を映画化。

川内康範が女性セブンに連載していた小説が元で脚本も手掛けて、様々ジャンルの要素をぶち込んでいる。
芸能歌謡界もの、任侠もの、母ものそして難病ものを、混ぜた闇鍋の日活無国籍アクション風に仕立てた怪作だが、ヒットメーカーの斎藤武市監督が手際よく仕立てた、見所満載の作品。

やむ終えない事情で、殺人を犯して刑に服していた弱小芸能プロダクションの社長哲兄さんが、ライバルのヤクザな芸能プロの妨害にめげずに、会社の再起を目指すのが基本的ストーリーで、腕っ節の強い哲兄さんに対抗する敵側の用心棒が、ノリノリの宍戸錠さんなのでライバルのちに、頼れる味方で、軽快な殴り合いも軽口も決めて作品に貢献。

歌手の二人も場面・場面で歌って、チンピラに絡まれてアニキー!状態。

驚いたのは、久し振りに再会した実のおふくろさんよ(奈良岡朋子)をお姫様抱っこして、家の中を舞い踊る哲兄さんが違うレイヤーを感じてシュールです。
おふくろさんとの場面は、いえのセットや佇まいも庶民派ホームドラマ風。

男性諸氏には松原智恵子さんとさそりの鋭さが感じられ始めた梶芽衣子の姐さんの水着姿も見られてお得です。

気仙沼に行く場面は、祭りも含めてタイアップか?

東京パンチガールズに扮する女性陣のナイトクラブでの踊りや歌もいかにも日活なテイストがあり、ショーを終えて突然具合の悪くなった、松原智恵子さんを哲也兄さんが、雨の中を二人で自宅に連れて行く場面がありますが、過程と描写にもう少し情緒があるともっと良かったのに。

そして後半に突然難病モードが発令して少し重いトーンなりますが、最後は悪党供と殴り合いを経て、明るい明日が待ってます。

楽しめます。

ミラーズ