アチャコ青春手帳第四話 めでたく結婚の巻
劇場公開日:1953年6月3日
解説
製作杉原貞雄、原作長沖一は前三作の通りだが、脚色は蓮池義雄、監督は「三太頑張れッ!」の井上海次。撮影を「娘十九はまだ純情よ」の岩佐一泉、音楽を「もぐら横丁」の大森盛太郎が担当している。アチャコ、浪花千栄子、古川緑波のレギュラアの他「アジャパー天国」の南寿美子、柳家金語楼「トコ春じゃもの」の長谷川裕見子、加えて益田キートン、坊屋三郎、トニー谷等のヴォードヴィリアンたちや、ビクターの榎本美佐江、スウィングの新倉美子、楽団ハット・ボンボンスなどが出演している。
1953年製作/92分/日本
配給:新東宝
劇場公開日:1953年6月3日
ストーリー
タクシーの運転手になったアチャコは、ある夜、自殺未遂のよし江を救って我が家に引取って世話するうち、彼女に想いを寄せるようになる。これを知って腹を立てたのは、日頃彼に好意を持つ食堂の娘孝子である。彼女は同じ運転手の吉川と仲よくして、アチャコにあてつける。次の日、彼は更に流行歌手志望の田舎娘おたねと孤児の金太少年を家へつれて来る。母親のおもとも呆れたが優しく世話してやった。次の朝おたねは母親のへソクリを盗んで逃出したが、アチャコはその晩叉もや車内に置き忘れた赤ん坊をつれて来た。偶然に赤ん坊は会社の監督谷の子供だったので、成績不良できられかけていた彼の首も無事だった。社の祝賀会で社長堀内はおもとの顔を見て驚いた。社長は昔おもとの亡夫に恩を受けた人であった。これでアチャコの生活の条件はかたまったわけである。よし江は孝子の為に身を引いて前に働いていたナイトクラブ黒猫へ再び勤めた。彼女は恋人英男が急に姿を消したので、捨てられたと思い自殺を企てたのだが、英男は黒猫の経営者中野の為に海岸の倉庫に監禁されていた。密輸団の首領である中野は国外逃亡の旅費を得るため堀内に新車を世話するといって手金の横領を計る。それをアチャコが立聞きしたので彼も同じ倉庫に監禁されたが、孝子を初め、更生して靴磨きになったおたねや同僚の大活躍で救出され、アチャコは孝子とめでたく結婚した。