アタシはジュース
劇場公開日:1996年7月13日
解説
女性しか愛することのできないひとりの女子大生が、高校時代の初恋の女教師との関係や、バングラディシュ青年との出会いなどを通じて成長していく姿を描いた青春映画。監督はピンク映画のニューウェーブ“ピンク四天王”のひとり、サトウトシキで、「LUNATIC」に続く2本目の一般映画となる。現代新人賞を受賞した延江浩の同名小説を、テレビ出身でこれが映画デビューとなる樽谷春緒と、「「物陰に足拍子」より MIDORI」の小川智子が共同で脚本化した。主演は、ともにこれが映画初主演となる秋本奈緒美と小沢なつき。“フジテレビ□MOVIES”の1本として製作された。R指定。
1996年製作/91分/日本
配給:東北新社
劇場公開日:1996年7月13日
ストーリー
高校の数学教師だった一瀬薫は、今はハッピネス・クリエイティブという人材派遣会社を経営しているが、人材派遣とは仮の姿で、実態は男と女のもめごとを解決する裏社会の代行屋であった。スタッフのひとり、中川静香は薫の元教え子で、今ふたりは同居生活を送っている。2年前、まだ高校生だった静香は薫に対して憧れ以上の感情を抱き、その気持ちを薫に打ち明けた。はじめは戸惑っていた薫も、次第に静香の想いを受け入れたのだった。ある日、薫のオフィスを昔なじみの一条が訪れた。極東興業のドン・天童と新しい事業を始める一条は、前から好意を持っていた薫にプロポーズするが、すげなく断られる。あきらめきれない一条は、薫の恋人が静香であることを知ると、密かに静香に近づいて、天童から回ってくる危険な仕事を依頼した。静香は薫に内緒でその仕事に加わるが、あるトラブルに巻き込まれて、逆恨みした男からナイフで刺されてしまう。誰もいない路地裏に倒れ込んだ静香は、たまたま通りかかったバングラディシュ青年・ムスタファに助けられ、一命を取りとめた。回復した静香はムスタファのもとを訪ね、祖国のことや将来の夢などを語り合ううち、女性しか愛することのできなかった静香も、彼の純粋さに惹かれていく。ムスタファもまた静香を愛し始めており、ふたりは新しい生活を始めようとしていたが、不法滞在のムスタファが突然、バングラディシュへ送還されてしまった。薫は、ひとり残された静香に自分の元へ戻ってくるよう伝えるが、静香は薫とのことにも気持ちの区切りをつけ、その誘いを断った。