「1970年頃ならではの独特の空気感は溢れているけれど」あしたのジョー(1970) 漫画史研究家の本間正幸さんの映画レビュー(感想・評価)
1970年頃ならではの独特の空気感は溢れているけれど
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梶原一騎先生の別名・高森朝雄名義で原作を、ちばてつや先生が作画担当。『週刊少年マガジン』に連載された昭和の少年漫画の不朽の名作の実写版。
【あしたのジョー】は、やはり虫プロ製作のテレビアニメ版や、後のリバイバルブームの際に公開されたアニメ映画版の方がファンの間でも評価が高いのが実情である。
けれども、【あしたのジョー】の舞台となる1970年頃の独特の空気感は、映画の中に良く出ており、実写版も決して失敗作とまでは言えない。
【あしたのジョー】ファンには、必見の作品である。
但し、青山役を小松政夫さんが演じているのには、かなり違和感を感じえない。
丹下段平も、漫画やアニメの絵や、藤岡重慶さんの声の印象が強烈にあるため、多少違和感を感じる。
サチ達、ドヤ街の子供達も、少し幼すぎる気がするのだが・・・。
主題歌を、石橋正次さんが歌っているのだが、やはり歌手としては、尾藤イサオさんの方が格上である。
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