AKIRAのレビュー・感想・評価
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超能力による暴力の復讐劇。暴力によって生み出された暴力的で哀れな鉄男はまるで人類そのものでありその哀れな人類の一人である私はこの暴力的な映画に興奮するがそれを認めてしまうのは悲しいと思った。
本作「AKIRA」(1988年)は日本の漫画「AKIRA」(1982年-1990年、全6巻)が原作の日本のアニメ映画である。架空の第3次世界大戦後の東京を舞台に軍隊の秘密研究の事故に巻き込まれた暴走族グループの少年たちを描く。学校でも所属する暴走族グループ内でも劣等生である主人公の少年、鉄男(てつお)は人気者で女性にもてる暴走族グループのリーダーの少年、金田(かねだ)に対して妬みや嫉妬などの負の感情を抱き、いつか金田を超えたいと思いながらも陰鬱な日々を送っていた。鉄男はある日、軍隊の秘密研究所から脱走した少年に出会う。その少年は軍の研究によって人工的に作られた超能力者であった。そして鉄男自身も彼との出会いにより超能力に目覚める。超能力に目覚めた鉄男は圧倒的な超能力による暴力でいままでのうっぷんを晴らすのだが彼の超能力のチカラはやがて制御不能となり暴走して東京全体が危機になる。金田は友人である鉄男を何とか元に戻したいと思い説得を試みるのだが…。
点数:3.0。お勧めします。暴力の連鎖を描いた悲しい作品であるが映像のクオリティがすごい。高品質のディズニーアニメのようにヌルヌルと動くアニメーション。スピード感のあるバイクどうしの戦いや軍隊や超能力や巨大レーザー兵器など多数登場し迫力の血みどろアクションが繰り広げられ興奮する。暴力的な作品であるが思春期の少年の心情を見事に表現した繊細な作品でもある。思春期の少年の持つ暴力的な一面を鉄男が演じ思春期の少年の持つ熱さをもう一人の主人公、金田が担当する。悪い点だが鉄男とカオリがかわいそうで救いがない様に見えるので-2.0して点数3.0にした。
侮辱され暴力を受け抑圧されていた劣等生の鉄男は偶然に超能力のチカラを手に入れても自分がされたように他人に暴力をふるうことしかできなかった。これは悲しいことだ。暴力を受けてきた人類がまた暴力を繰り返す。この悲しい連鎖を本作は描いている。鉄男はさんざん集団ストーカー行為を受けてPTSDに苦しんだ。ぬいぐるみが動き出し、内臓が落ちる妄想も発現した。そして超能力を手に入れた鉄男は暴走族だろうが軍隊だろうが容赦しない鬼になった。暴力は暴力的人類を育てることしかできないと思った。暴力の連鎖を描いた作品は他にもある。アメリカ映画「ジョーカー」(2019年)は真面目に生きていた社会的弱者の主人公のアーサー・フレックが社会から理不尽な集団ストーカー行為を受けついに自らも暴力をふるう無慈悲な狂人ジョーカーに変貌する話である。アーサー・フレックも鉄男も暴力を受けなければああいう風にはならなかっただろう。暴力が暴力的人類を育てる。その無限の連鎖が今日まで続いている。暴力の連鎖を止めるためには暴力を減らさないといけない。ところが本作はその逆で究極のチカラを求める軍隊がついに人工的に超能力者を開発するような話である。超能力者には兵士も戦車もかなわない。本作は兵器開発競争の行き着く先を超能力として描いている。鉄男は暴走族の端くれでいわば暴走族もチカラを追及する組織の末端である。暴走族と軍隊の共通点は人間の飽くなきチカラへの渇望であるので暴走族と軍隊を関係づける本作はよくできている。本作の結末の通り圧倒的な暴力のチカラを手に入れれば一時的には何でもできるが結局は後世の暴力的人類を育てているだけである。私は後世の人類がどうなるかは予想できない。戦争に勝ちのこった後世の人類はさらにチカラを求めて永久に戦争を繰り返すのだろうか。鉄男はラストでその体が制御不能になり自滅するが後世の暴力的人類は自滅しないとはいえない。
視聴(今回):液晶テレビ(有料配信NETFLIX) 視聴日(今回):2025年6月20日 初視聴日:何十年も前 視聴回数:今までに3~4回は見た 視聴人員(今回):1(一人で見た)
2025/06/20の昔のレビュー:
鉄男とカオリがかわいそう
火垂るの墓(1988年)によく似た悲しい話であった。おそらく第三次世界大戦の孤児である鉄男とカオリは大戦後の生存競争の厳しい腐敗した大都市を生き抜こうとするが鉄男はクスリに溺れ妄想に苦しみカオリも悲惨な運命をたどる。アクションシーンもあるが鉄男とカオリの悲惨な運命が主題と思われる。アメリカで話題になった映画ジョーカー(2019年)のアーサーのように本作の主人公の鉄男は社会から仲間はずれにされていると思い込んでいる人であるが私はなんとかしてハッピーエンドにしてほしかった。視聴日2025年6月20日 視聴回数1回(早送りあり) NETFLIX 評価3.0
2025/08/11 追記1:
この作品の作られた1988年ごろはまだ米ソ冷戦の時代で核戦争の危機が高かった。あれほどテレビで言っていた核戦争の危険は21世紀に入り叫ばれなくなった。おそらく、ソ連が崩壊して湾岸戦争があって2001年同時テロがあってから核戦争の危険はうやむやになったのだと思うが人類は危機が増えすぎて核の脅威を忘れてしまった。本作「AKIRA」(1988年)では核兵器を超える兵器として超能力が登場するが日本のアニメには核兵器を超える架空の兵器がたびたび登場する。テレビアニメ「機動戦士ガンダム」(1979年-1980年)では宇宙空間にうかぶ巨大なスペースコロニー(巨大宇宙都市)を地球に落としたり、巨大なスペースコロニーをまるごと巨大なレーザー兵器にしたりして核兵器を超える兵器が登場する。テレビアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」(1995年-1996年)ではセカンドインパクト、サードインパクト、人類補完計画などの核兵器を超える兵器(人為的に起こせるという意味での兵器)が登場する。これらは日本人がいかに核兵器に敏感でそれを超える兵器を考えていたかの証拠であると思う。1988年ごろの日本では超能力やオカルトが流行していた。これは万能と思われていた科学技術に限界が見えて科学技術に期待しすぎた反動であったのだろうか。1969年アポロ11号が月面に到達し世界は科学技術に期待しすぎてしまった。1980年代に入ると人々は科学技術に失望し超能力やオカルトに注目するようになったのではないだろうか。テレビアニメ「機動戦士ガンダム」(1979年-1980年)でも「ニュータイプ」と呼ばれるオカルト超能力が登場する。科学技術が進めば進むほど絶望的に人類を殺傷できる兵器が増えるだけでいっこうに世界は平和にならない。それで人々は科学技術に失望したのではないだろうか。
追記2:
本作「AKIRA」(1988年)は思春期の少年の繊細な心と暴力の話である。思春期の少年は繊細である。まだまだ未熟な心しかもたないにもかかわらず環境変化、友人関係、進学、就職、恋人、チカラへの憧れ、不条理な社会への適応などやることが多い。なので思春期の少年は繊細で壊れやすい。グレたり、不登校になったりするのは繊細な心を守る自己防衛のためであろうと思う。鉄男は繊細すぎて心が壊れてしまったよくいる悲劇的な少年である。私も思春期の頃から心が繊細で壊れて修復不能である。思春期にはまず環境変化に悩まされた。中学まで徒歩で20分ほどだったのに高校は電車バスを乗り継ぎ2時間かけて通わねばならなかった。勉強内容も格段に難易度が上がりついてゆくのは無理であった。周囲の学友は異性の話題ばかりしだし、もてたいのでファッションに気をつかい、オートバイやアルバイトに手を出し始めた。私は友人関係に悩み集団ストーカーにも悩まされ心は壊され私が鉄男なら鉄男と同じことをしたと思う。鉄男が自身の繊細な心を壊された原因の世界にたいして復讐心が芽生えるのは当然であると思った。映画では鉄男は今の世界をぶっ壊し自分に優しい世界を新しく作り直そうとしたのであった。テレビアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」(1995年-1996年)ではラストで主人公の少年シンジが巨大人造人間ロボットであるエヴァンゲリオン初号機のチカラを借りて今いる世界をぶっ壊して自分に優しい世界を新しく作り直そうとするのだが途中でやめて中途半端に新しい世界となるがこの時のシンジはどんな気分だったのだろうか。思春期の私が「新世紀エヴァンゲリオン」を観ていたら共感できると思った。「AKIRA」で繊細な心を持つ少年の鉄男がかわいそうなのは同じく繊細な心を持つ少年だった私が共感できるからであろう。
追記3:
私は何十年も前、ひとりで夜中コンビニに出かけた時暴走族ぽい原付バイク二人組(茶髪と覆面、どちらも若く十代くらい)にカツアゲされそうになった。彼らは歩道にもかかわらず堂々と原付バイクで走行し私の後ろから追ってきて「ひいちまうぞコラ!」みたいな事を言っていた。私は怖かったが無視しているともう一人が回り込んで来たので勇気を出して「道を尋ねたいなら言ってみたまえ。」みたいな事を空威張りで言ってみた。そうしたら、「~はどういけばいい?」みたいな事を茶髪が言ったので「コンビニで地図を見てやる」と私は言い近くのコンビニに急ぎ早歩きで戻ると彼らは追って来なかったので私は助かったのであった。(当時はスマホなどという便利なものはなかった)私と暴走族との縁はこれっきりである。ところで「AKIRA」に登場する暴走族のリーダーの金田は友人思いの素晴らしいリーダーである。しかし私は上記の暴走族の思い出もあり金田は好きになれない。
暴走族っぽいバイク映画といえばアメリカの実写映画「イージー・ライダー」(1969年)であろう。麻薬の密売で大金を得た無法者のワイアット(ニックネーム:キャプテン・アメリカ)とビリーはバイクに金を隠し、現実逃避のためバイクでアメリカを横断する旅に出る。ワイアットとビリーは「自由」を求めて自由の国アメリカをバイクで疾走するがアメリカの現実はひどいありさまであった。彼らは旅の終点で本当の自由は逃げることでは手に入らないと気が付くのであった。この映画の良いところは素晴らしいBGMと自由を求める主人公たちの悲劇的結末である。自由はどうやったら手に入るのか考えさせられる。この映画を観ると暴走族は見た目は自由な様でも実は全然自由ではないと気が付かされる。
追記4:
本作ではカオリというヒロインが登場するがカオリは鉄男以上に不幸で救いなく描かれている。しかし、アメリカのCGアニメ映画「スパイダーマン:スパイダーバース」(2018年)ではカオリそっくりなスパイダーマンの仲間の一員のペニー・パーカーが登場する。ペニー・パーカーは未来時代からやってきた日系アメリカ人の女子高生で日本の女子高生の制服を着ておりスパイダーマンと同様の力を出せるメカ「スパ//ダー」に乗り込んで敵と戦う強い少女である。幸福で救いのあるカオリが見たいのなら「スパイダーマン:スパイダーバース」(2018年)を観ることをお勧めする。
追記5:
私はこのアニメ映画「AKIRA」(1988年)の人工的な超能力者の子供たちが好きになれない。子供たちはマサル、タカシ、キヨコ、アキラの4人が登場するが、幼稚園児くらいの背格好にもかかわらず、この子供たちは顔だけ老人のように年を取っている。実際に子供が早く老化するような病気があるようだが好奇的関心のためだけに映画でこのような設定をしたのだとしたら気持ちはよくない。映画にはよく障害者が登場する。アメリカ実写映画「チョコレートドーナツ」(2012年)では本物のダウン症の少年が登場しとてもいい演技をする。映画の内容はゲイのカップルが育児放棄されたダウン症の少年の親になろうとする話だ。ルディ(アラン・カミング)とポール(ギャレット・ディラハント)はゲイで愛し合っていた。ある日、育児放棄されたチョコレートドーナツが好物のダウン症の少年マルコ(アイザック・レイヴァ)を保護し二人は親がわりになろうとするが…。この映画は主人公のアラン・カミングが演技をがんばりすぎているのが気になるが良作である。この作品での障害者の描かれ方は良いほうだ。障害者は好奇的関心のためだけに映画に登場することが多いのは気になる事案である。
かゆいところに手が届かない
Youtubeで配信されたので、ようやく観ました。
映像と世界観は素晴らしいの一言に尽きます。これは他の人が語りつくしていると思うので割愛します。
で、いくつかの不満点が以下。
■金田が鉄雄にとどめをささない
金田は鉄雄に落とし前を付けるため、親友を手にかける覚悟を決めて戦いに身を投じたはずです。ここでどのように二人は決着をつけるのか、その結果金田は何を思うのか。そういった点が気になって観ていたのですが、結局はアキラとエスパー3人組によって解決されてしまいました。金田は最後まで巻き込まれ主人公のままで、不完全燃焼でした。
アキラとエスパー3人組の協力で金田も一時的に超能力が使えるようになって鉄雄を始末すれば良かったと思った。「誰でも内にアキラを秘めてる」とかいうワードの伏線回収にもなるし、金田は鉄雄と決着をつけられ、助けを求めた鉄雄を救うこともできたのではないでしょうか?
■一部キャラの結末が雑
まず竜と言うおっさんですが、よくわからないままよくわからないじいさんと会話してよくわからないまま撃たれて退場しました。鉄雄にやられるべきだったのではと思いました。
次に山形。作中でかなりショッキングな出来事のはずなのですが、肝心の殺害シーンが描かれず、感情移入しにくかったです。彼のバイクも印象に残ってなかったので、金田が壁に突っ込んでバイクを燃やすシーンも最初何やってるのか分かりませんでした。数秒考えて、「あ、バイクも一緒に天国に送ったんだ」と気づきました。
前評判通りクオリティの高い作品でしたが、もっとよくできたんじゃないかと思う点があり、なんだかかゆいところに手が届かない作品だったというのが総評です。
先祖返り
思えばレビュー書いてなかったので今さらレビュー。劇場公開時今は無き梅田三番街シネマにて鑑賞。原作は未読。緻密なまでの手書きアニメーションに当時は圧倒された。いま見直してもその映像に古さは感じられない。
ストーリー自体はまさに先祖返りと書いたように遺伝子のお話。宇宙から生まれた地球。地球から生まれた人類。当然人類には宇宙の遺伝子が引き継がれており、稀にその遺伝子が発動して先祖返りのごとく人類が宇宙に進化してしまうというお話。
ケイと金田の遺伝子についての会話、博士の宇宙が生まれたのかというセリフ、ラストのビッグバンの映像に僕はてつおというセリフがかぶることから簡単に理解できると思うが、当時は意味が分からないという意見が私の周りでは多かった。
映像自体は素晴らしいがストーリーはかなり単純なもの。本作はストーリーを楽しむというよりは映像を見て感覚的に堪能する作品だと思う。ちなみに本作よりも同時期に公開された安彦良和氏の「ヴィナス戦記」の方にはまってしまった私。
カオリの扱い方に不満。ネタバレあります
カオリの扱い方に不満を感じる。
平成最初の年に昭和の男目線な世界観を描いた話だ。
アキラは石棺に覆われた『チェルノブイリ原発』と見た。因みに事故は1986年におきた。
この映画中で、唯一の犠牲者はカオリだと思う。そして、今でも荒廃した社会が続いているのは、カオリの死に付いて疑問すら持てないでいるからだと僕は思っている。このアニメは名作であっても、昭和の臭いしかしない。何回見ても、カオリの扱い方に不満が残る。
また、東京オリンピックの件で、未来を言い当てていると、レビューしている方もいると思うが、このアニメで作られた社会は概ね逆になっていると思う。つまり、登場するキャラクターは、おもてむきには、現代の日本に存在しない。
宗教観、軍隊、暴力、国家観、全ては表向きに存在しない。寧ろそう言ったものが日本では否定されている。但し、世界へ目を向ければ、全て『こうなっている』と言えるかもしれない。そして、それが今の世界観なのかもしれない。
このオカルト感は平井和正先生と石ノ森章太郎先生の『幻魔大戦』だと思う。今ではあまり扱わなくなったが、最近の震災を描いたアニメーションが、しばらくぶりにそれを復活させた。僕はそれを斬新な表現とは思えなかった。『古いなぁ』と思った。
セルアニメの1つの到達点
10年ほど前に1度DVDを借りて視聴しましたが、久しぶりに動画配信サービスを利用して再度視聴しました。
初見の時には今のアニメでもなかなか感じられない「物の重さ」を感じるアニメーションに度肝を抜かれた記憶があります。また、ナンバーズ達がいる施設や能力開発の描写が、なんとなく薄気味悪かったり、あの年代の日本アニメ特有の音楽がとても印象的でした。
作画の凄さは分かっていたので、今回はストーリーを以前よりも楽しめたと思います。ストーリー的には誰か1人を必要以上に焦点化しすぎることなく進み、迫力あるシーンも随所で見られるので、退屈せずに面白く見れました。
序盤にある犬のシーンは、かなりリアルだったり動きが精緻で目を見張るものがあります。
どうでもいい話ですが、初見の時にはガレキの落下していくシーン等に物の重さを感じたのですが、今回は不思議と感じられませんでした。DVDと動画配信サービスの差なのでしょうか。自分の目が衰えてしまったかもしれません。
うーん、退屈
今更、初見。
人類の進化の先に新世界が誕生した、のかな?
原作も知らないし、テーマ的に実は深いのかも知れないけど、
映画の尺では深みは感じず、超能力バトルメインで退屈だった。
幻魔大戦か!って思ってしまった。
登場人物の誰も好きになれない。
有名なバイク含め、メカや先進的と退廃的な入り混じった世界観が格好良い雰囲気映画。
そんな感じ。
アニメーションの限界に挑んでいる
20年前以上昔の作品なのにもかかわらず、今も色褪せず力を持ち続ける作品。
その多額の製作費から可能となる圧倒的な作画と壮大なストーリー設定、芸能山城組による独特な音楽の起用等、全てにおいてインパクトがあり凄いの一言。
見終えたあとの疲労感が凄く世界観に引き込まれる程、熱中しました。
日本に誇れるアニメの一つだと再認識させられた。
超有名な作品ですが初めて見ました。
いろいろな漫画家さんが影響を受けたという作品だったので期待して観に行ったんですが思ってたのと違う雰囲気でした。
赤いバイクが印象的でしたが超能力者の話だったとわ。
久々に見た
何十年ぶりかで見た。
以前見た時の絵の衝撃はなかったな。
いや確かにすごいとは思うが時代だな〜と思ってしまった。
とは言えこういった作品の礎があったからこその今のアニメーションなんであろう。
一応星⭐️4つ。
初めて見た時はイマイチ理解できないことも多く、
数十年の時を経てようやく理解できた😅
初めて大友克洋のアキラの東京崩壊シーンを本屋で立ち読みした時は、
今でも覚えている。あまりの描写の凄さに何度も何度もヤングマガジンを
立ち読みし直してしまった。
全巻持ってたんだけどどっかに行ってしまったな。
もう一度漫画読んでみたくなった。
大友克洋が漫画界のクオリティの底上げに一役買ったことは間違い無いと思う。
2020年オリンピック予言
30年以上前の作品で、オリンピック予言してたとは。と、勝手にニヤリとしてしまいました。死んでも脳とか保存さされていたアキラが3人の能力者の力で復活、悪になった鉄雄を宇宙になって飲み込んでしまう。その宇宙から脱出できた金田と呼び声で気づかせたケイが、その力を使える可能性のある人になるのだろうか?
圧巻の物語のハコ(世界観)とアニメーション!
コロナの影響で劇場リバイバル公開したのを機に鑑賞。
あの、アニメーションがすごすぎる…!
当時(88年)にこんなの作れたんか!?と思わずにはいられないほどの動きの滑らかさと描き込まれ方。登場人物の設定とか話し方、価値観とかは、がっつり製作当時の空気を感じるんだけど後は全然古臭くないのがすごい。
あと舞台設定とか背景の世界観が素晴らしい!!80年代頃の作品で描かれる近未来の想像力はもう今は出てこない雰囲気でとても良い。大友監督は後に「スチームボーイ」という作品も作られてるけど、スチームパンクっぽい世界観大好きなんだろうな…。カネダが乗ってるあの赤いバイクもかなりカッコいいよね。
こういう機械とか背景とか舞台設定に作り手の強い愛とロマンを感じる。世界観がこの作品の一番の魅力だと思った。
あと独特の劇伴も良かった。劇場で聴くとリマスターされてるのもあるけど臨場感に感動する。
ストーリーは正直よくわからなかったし、面白いかと言われれば好みではなかったのだけど、とにかくアニメーションと世界観が素晴らしいのでそれだけでも観て良かったと思う。
ちなみに登場人物の感じやタッチとか、登場する女性の描き方とか扱いに吉田秋生さんの「BANANAFISH」をずっと思い出しながら観てたんだけど、やはり同年代の作品だったのね。こういう作風は当時のトレンドの一つだったんだろうな。
38年前の作品と云う事実に震える
コロナの影響で上映していたので視聴。
あー、「『AKIRA』観てないの?○○語る資格無いよ」
とか
「○○は『AKIRA』のパクり」
とか言う老害の気持ちが解るわ。
これを知ってるとそう思っちゃうよね。
その上で「そうですね、でも良い影響受けてますよね」と返す資格を手に入れた感じ。
映像的に観辛いと言うことはなく、SEは少し大き過ぎだが迫力がある。
ストーリに救いは無く、メッセージ性は(少なくとも俺は)感じ取れない。
観返したいか?ブルーレイ買うか?と聞かれれば否だが、十分に満足できる費用対効果に優れた作品だった。
あー、鉄雄ってK9999のパクりだわー。
大迫力で大満足
IMAX版で映画館にて2度目の鑑賞。
映画館で観る最初のバイクシーンは忘れられない。芸能山城組の音楽とともに夜の街並みを走るバイクは大迫力でした。バイクのライトが残るのを観るのがすごく好きです。
赤がとにかく綺麗。鉄雄も金田も最後の戦闘シーンで赤を身に付けている赤は特に映えてて良かったです。AKIRAといえば赤だなあ。
どの画面切り取っても迫力のある映像、そして臨場感のあるサウンド、全てが最高で映画館で観ることができて本当に良かったです。
燦然と輝くバブルの遺産
未だに話題になる80年代後半のバブル期の日本
どんな時期だったかというと皆が浮かれていた時代
なんて言われますが
人間はいつだって浮かれています
なんでもかんでもお金がつぎ込まれ最高のモノが
生まれていた時期と言える気がします
AKIRAはそのアニメ界最高の技術が結集して
生み出されたモンスターのような作品だったのだろうと思います
今回リマスターで一番際だったのは音響
もともと特徴的な劇伴が更に際立ち
IMAXの大スクリーンと相まってちょっとした
トリップ状態に陥ります
コロナ明けの上映作品不足の状況で観に行きましたが
今後しばらくは再上映の機会がまたあるかもしれませんし
おすすめしたいです
もうとっくに始まっていましたからね
32年前の作品とは思えないではなく、有り得ないクオリティですよね。
色褪せないではなく、輝きが増してますよね。
4Kリマスター版、個人的には映像は勿論の事ですが音楽が凄かった!!効果音もそうだし台詞まで凄まじい!!
爆心地の闇からの
「ドンン!カンッッ!」AKIRA
鳥肌。
冒頭15分の迫力と美しさと興奮。
鳥肌。
なんかこう胸に刺さるっていうか、心に響くというか、身体(精神も含めて)全てで感じられる迫力あり!!!
そんなネオ東京に行きたくないですか?
圧倒
私が生まれるよりも随分と前の作品で、基本的にアニメ作品も映画でもギャグやコメディを基本的に選んでいるので、この作品のように見た目で機械とか乗り物が関わってきそうな作品は普段避けていて、、
なにかきっかけが無いと滅多に観ません。
今回はそのきっかけがYouTubeの動画でした。
この映画が再上映される以前にYouTubeを彷徨っているとたまたま(たしか)公式が出していた制作ドキュメンタリーの映像を観まして、まだどんな作品なのかもあまり知らないのに上映されたら絶対観る!!と心に決めてました笑。それだけに今回は感染を防ぐために映画館では鑑賞できず、とても残念でした。
まあでも!とにかく!
この映画を制作して頂いた方々、ほんとにすごい、、!
動きが細かくて滑からで色彩も絵の雰囲気にすごくハマっていて感動!!そして音も!視覚だけのこだわりでは無いことに感激です!これイヤホンの方が良かったよ!って誰か先に言っといてくれよ〜!
にしても、金田良い奴。
テツオ劣等感持ちすぎ。
最初からテツオを心配する金田の様子や、たまに入ってくる幼少期からの2人とか、映画を観る前はてっきりテツオがガッツリ金田にいじめられてて恨みがあったのかと思ってたんですが、金田思ってたより良い奴じゃん、、これお前らマブダチって奴じゃね?なんでこうなった。と思ってしまいました。男のプライドってやつなんでしょうか。難しい。そもそも呼び方も、金田「テツオ!!orデコ助野郎!!」と、テツオ「金田〜」ですからね、なんか2人なりの距離感と上下関係みたいなのがあったんでしょうね、これ。強大な力を持って一度負かしてやりたくなったとか思っちゃったのかなあ。
カオリちゃん、テツオのどこがそんなに良かったんだろうか。特に悪いことしてなかったけど最後がかわいそうでしたね、、。
リアルでグロテスクな表現もありましたが、久々にコメディ以外の作品を鑑賞して素直に楽しめました。
途中から夢中になってテツオと金田の名前叫びまくってましたから、この作品の繊細さは世代は違えど私には刺さりました!
大人になってから観るアニメ映画っていろんな良さを見つけられて楽しいですね〜古臭いんじゃなくて、これが良いんですよ!ツルっツルの絵ばっかりで綺麗な画質で観ても味気なかったりしますから、AKIRAを作るために関わってくれた方々にただ尊敬です。
リーダー金田とごじらせ男子(鉄雄)の友情を近未来とサイキック世界で描く。
※リマスター前の作品を見ての感想です。
まだ書き途中です。
4Kリマスターの映画が公開されるにあたって、まずはリマスター前のものを視聴しました。
1988年に公開されたアニメ映画なのだが、今見てもその色褪せない世界観と細かい描写に心をギュッと掴まれた。
ざっくり言うと男ふたりの友情物語なのだが、こじらせ方が良い。リーダー格の金田に小さい頃から守られていた鉄雄。羨望はいつしか嫉妬へ。
なぜあの子達は棒読み
なぜあの子達は棒読み
30年前にも思ったんだけど、あの子達はなぜ棒読みなんだろう。あえて下手くそにアフレコしているのか、それともほんとの子供が演じているのだろうか。あの子達がしゃべるとどうしても引っかかる。😂😂
金田は、お金もってなさそうなのに、どうやってバイクを手に入れたんだろう。その疑問は別にして、バイクの造形は、とくかくかっこいいし、乗ってみたい。トロンに出てくるバイクと双璧。
大友克洋の絵は自分の好みではないが、30年ぶりに見ても、とてつもないエネルギーを感じる作品だった。ラストの意味を自分なりに考察してみた。
■考察1
「AKIRA」とは、破壊と創造を司るシヴァ神のような存在
日本と敵対する国家が、「AKIRA」の力を濃縮して爆弾にすることに成功した。「AKIRA」は、その国家の独裁者の意識をあやつり、その爆弾を東京に投下。そして、第三次世界大戦が始まる。「AKIRA」は意図していないが、結果としてバブルに酔いしれる日本を浄化することになった。
大戦後、日本は不死鳥のように蘇り、2020東京オリンピック景気でまたも繁栄を極めようとするが、またも「AKIRA」によって破壊されてしまう。
■考察2
「AKIRA」とは、極大化した自我のメタファ
思春期の少年が、なんらかのはずみで力を手にしてしまう。全能感につつまれる快感に酔いしれ、自我の肥大化を抑えることができなくなり、自壊するまで暴走する。
■考察3
「AKIRA」とは、最終兵器のメタファ
人類は、原子力に飽き足らず、反物質兵器の開発に成功する。AKIRA(反物質エネルギー)を制御することはできず、AKIRAの暴走で東京は壊滅してしまう。
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