「フェードアウトのタイミングすごい」赤線地帯 散歩男さんの映画レビュー(感想・評価)
フェードアウトのタイミングすごい
56年大映。溝口健二監督。
ミゾグチ映画には縁がなかったのだが気楽に見てみようとまず遺作のこれを。
売春禁止法ができる前の吉原、赤線地帯で働く女たち。シビアーな現実をみせていくが悲壮感よりも逞しさが勝る。各人のキャラクターが立ち、話のリズムテンポも素晴らしい。奇妙な音楽が流れているが段々といい感じに聴こえてくる。
若尾文子は売れっ子で抜け目のない女を演じていて魅力的。京マチ子のミッキーという女も印象深い。監督が女性を描くのに長けていると言われる理由がわかった気がした。
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