オリヲン座からの招待状のレビュー・感想・評価
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いっちゃんの言い方
原田芳雄さん、失礼ながらファンではなかったが、
本作ラストの挨拶、
セリフとはいえ心にジーンと来た。
ただ、『いっちゃん』の言い方、
一番という意味なので、平坦に言わず
力強く言うところと感じた。
この時の言い方では人の名前を呼ぶように
聞こえた。
宮沢りえさん可愛くきれいだった。
やはり、さすがである。
映画が衰退してまたシネマとして復活し、
盛況であるが、大きいシネマばかり。
田舎には個人経営のところは無い。
人それぞれの仕事、思い入れも様々、
オリヲン座での矜持として、
子供も観れる作品を上映。
その為には夫婦極貧も経験。
生活する為ではあるが、
一歩譲れないところを持って仕事をする。
生き方とも通ずると考える。
身近にオリヲン座みたいな映画館が
あればなぁ、と思う。
ただ、赤字っぽいから、観たい作品でなくても
行かないと。
純粋なラブストーリーかもしれない
古い映画館の始まりから終わりまでを描く,ヒューマンドラマ。狭い映写室の中で汗とタバコの煙にまみれながら、黙々と仕事をする宇崎竜童が,めちゃくちゃカッコいい。
彼があっさり病死してしまい、後を受け継ぐ若い加瀬亮は、どんどん男らしくなっていくのがすごい。本当に歳を取ってるみたいだった。先代の宇崎に義理立てして、どうやら最後まで夫婦になっていない様子なのが,最後の会話でわかる。
この映画、日本版ニューシネマパラダイスに一見感じるが、純粋にラブストーリーのに思えた。中原ひとみの最期は2人の物語の完結だった。
それとは別に,10円でピーナッツを手作りの紙の入れ物に入れて売ったり、子供を無料で入れてあげたり。
予約せずにその場で並んで席を取っていた映画館の時代を懐かしく思い出した。無法松の一生を観たことなかったので、かなり残念だった。
無法松を知らない世代には難しいかも・・。
回想シーンから始まりますが招待状の二人は主人公の人柄を描く為のサイドストーリーです。
留吉(加瀬亮)は17歳のホームレス、松蔵(宇崎竜童)、トヨ(宮沢りえ)の営む京都の映画館に拾われた使用人、彼もまた無法松の松五郎なのである。オリジナルの阪東妻三郎作品は劇中で語られるよう、「やくざ者が軍人の未亡人に愛の告白などけしからん」と告白シーンがカットされ、戦後に日の目を見ます。後の三船敏郎版では胸に秘めていた方が感動的との判断から告白場面は無くなっています。松蔵が留吉に阪妻の無法松を語ったのも、写真を撮ったり、帽子を被せたのも自身の病状を察してのこと、留吉に後を託したかったからでしょう。トヨは察していて、もう一枚の写真を隠しました。蚊帳の蛍のシーンは意味深ですが、トヨの最期になって留吉は告白します。
どうとでもとれるような三枝健起監督の印象派のようなぼかした演出は好き嫌いが分かれるところでしょう。
映画館が舞台なので映画人が張り切ったかと思いきや殆どがテレビ畑出身の人が作ったのは意外でした。昔の映写機が良く残っていたものです、光源はアーク放電で溶接の火花ようなものですから光量を調整するのも映写技師のこつを要しました。フィルムも高いですから複数の映画館で使い回し、昔のフィルムはよく切れ、溶剤で繋ぐのも手間、時間通りにはいきません、フィルム運びも大変、まさに自転車操業です。一巻で10分足らずですから映写機2台で乗り換えながらの上映はたいへんでのんびり観ているひまは無かったでしょう。昭和30年代は映画の全盛期、テレビは銭湯15円の時代に30万円の贅沢品でしたから庶民の娯楽は映画でした。本作の良いところは浅田文学の持ち味は勿論ですが、ちょっと痩せすぎで色気が薄いのがプラトニックラブストーリーには幸い、想いを寄せたり風評が立ったりするには十分な説得力の美形な宮沢りえさんの起用が大きいでしょう。昭和のノスタルジーと片想いを淡々と描いた名作ですが、若い方には分かってもらえないかもしれませんね・・。
加瀬さんぼっさい
内容は確かに物足りなかった。でも 小さな映画館の雰囲気がとても愛しく思えました。
宮沢りえさんがチャリこいでる時のピアノ曲が良い。それを見ている加瀬さんの表情…。
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