劇場公開日 2008年11月29日

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「ヘビー級のヘビが大暴れ!でも余りリアルに身をくねくねされるとねぇ~気味悪かったです。」D-WARS ディー・ウォーズ 流山の小地蔵さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5ヘビー級のヘビが大暴れ!でも余りリアルに身をくねくねされるとねぇ~気味悪かったです。

2008年11月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 とても韓国映画には見えませんでした。といっても製作のほとんどは、ハリウッドのスタッフの手によるもの。 『トランスフォーマー』などの一流GCスタッフが作っているだけに、クリーチャーが街を破壊しまくるシーンは、迫力満点。クリーチャーの出来具合はリアルでいいのですが、あの生き生き、ニョロニョロしたもの(^^ゞがあまりにヘビに似過ぎていて、見ていて気持ち悪かったです。
 ヘビー級のヘビなんですぅ。
 このヘビが暴れる理由はただ一つ。龍に『昇格』すること。
 けれどもそのチャンスはなぜか500年に一度しか巡ってきません。龍になれる龍玉を宿した女性は、500年に一度しか、生まれてこないからです。
 巨大なヘビは、龍玉を宿した女性を追っかけて、500年前の中世韓国から21世紀の現代のLAに突如現れ、暴れだしたのです。
 ドラゴンに翼がなく、ヘビなのと、龍にまつわる伝説のくだりは、さすがに韓国映画なんだと感じました。

 でも韓国の伝説に根付いているとはいえ、余りに都合のいいストーリー展開には閉口しました。
 龍玉を魂に抱く女性をパクリといただければ、龍になれるのに、見つけても睨み付けてさんざん雄叫びを上げるだけで、決して襲おうとしないのです。まるでここで襲っては、映画が終わってしまうから、許しておこうかというノリなんですよ。
 この女性は世界中を混乱に巻き込むクリーチャーたちを鎮めるのに、自らの身を捧げることが運命づけられておりました。彼女に恋した主人公イーサンは、予言者の告げる言葉にも耳を貸さず、必死に彼女を守ろうとします。
 イーサンの儚い想いにはホロッとしました。

 クリーチャーは、ヘビ以外にもいろいろ登場し、中世韓国から復活してきたような謎の軍隊まで登場します。
 けれども、アメリカ軍との交戦では無敵だった、謎の軍団も、イーサンの伝説の力で、あっという間に片付いてしまいます。おまえそんな力を持っておるのなら、早く使えよなと言いたくなりました。
 ファンタジーとモンスターパニックが合体したような作品ですが、特撮シーンを除いたドラマパートでは、ストーリー展開が練られていなかったですね。

 特筆するのは、無数のクリーチャー軍団と最新の兵器を装備したアメリカ軍とのLA市街戦。てっきりオールCGかと思いきや、実写も含まれていました。
 戦車をLA市街に持ち込むなんて、絶対に不可能だとスタッフの誰もが反対したのに、監督ひとり信念を貫いて、シュワッツネッガー州知事に直談判の信書を送ったのだそうです。
 信書が知事の心を動かし、911以降誰も果たせなかったLA市街戦のシーンが実現しました。
 そんなわけで、『トランスフォーマー』などSFアクションが好きな人には、多に注目に値する作品でしょう。
 だけどくれぐれもヘビが嫌いな人には余りお勧めできません。夢にまで出てきそうです(;^_^A アセアセ…

流山の小地蔵