「慈愛ではないなぁ。」題名のない子守唄 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
慈愛ではないなぁ。
名画座にて鑑賞。
公開時にすごく観たかったトルナトーレの作品でしたが、
感想を聞いてみるとけっこう意外だったり、なにやら
ラストに秘密があるとかなんとか、予告でも言ってたし。。
確かに内容的にネタばれは厳禁かもしれないけれど、
でもほとんど中盤あたりから謎は解けてきますよ…(爆)
それよりも何よりも…目を覆いたくなるシーンが多いこと。
冒頭から、なにやら意味ありげなエロエロシーンが炸裂、
それが暴力…虐待…へと進行し、フラッシュバックの如く
しつこくしつこく主人公と私達に投げかけられるこの映画、
特に女性陣、子供を出産した経験がある女性が観た場合
耐えられない屈辱感が芽生えたりはしないんでしょうか。。
私はちょっと思いましたけどねぇ(汗)
それを売買する人間がいる限り(女性ばかりが被害者ではない)
こういう哀しい裏犯罪は、これからも続くんでしょうか…。
トルナトーレは、女性への暴力を最近頻繁に使う気がします。
なにか女性に恨みでもあるのかしら…?(;一_一)
さておき。
その目を背けたくなる暴力シーンや謎解きは別として、
主演女優・クセニャ・ラポポルトの体当たり演技と狂気の表情、
娘役のクララ・ドッセーナの生意気で口達者な名演技と合わせ
素晴らしかったです。もともとこの映画のテーマは何だったか。
分かってくる中盤以降、この二人から目が離せなくなります。
まぁこの特訓風景(!)も賛否両論呼びそうですが^^;
あとで彼女の懺悔からの教訓とアドバイスなのだと、とにかく
不幸と背中合わせに進む話なので、どこかに救いがないと…。
子守唄もいいけれど…この作品の内容上、感動するというより
不気味な感覚で残ってしまうかもしれないですねー^^;
問題のラスト。
ここは本当に素晴らしいです。良かった。
ただそこまでの道のりが、長く険しく辛いことを肝に命じつつ。
(私はアダケル家の皆さんが一番の被害者だと思うんですが(-"-))