劇場公開日 2007年9月1日

「不協和音、極まれり。」ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 N.riverさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5不協和音、極まれり。

2020年5月5日
PCから投稿

You tube無料公開にて、全てのコンテンツにおいて初めてヱヴァンゲリヲンを見る。
庵野作品はほかに「シンゴジラ」「キューティーハニー」を観る。好感を持てた双方に比べ、もともと興味がわかなかったせいか、それとも長い4部作の冒頭だからか、やはりあまりのめり込むことはできなかった。

今のところ闇雲なシト襲来の不条理に「進撃の巨人」の原型を見る。その謎の解明と、おかげで戦うハメになった主人公の内的葛藤。この乖離した2パートがつながってゆくところにおそらく今後、見どころが用意されているように感じた。

いずれにせよ、各パートを個々に見るととてもよく出来ていて、作家性も立っていて面白い。だが、合わさったとき相乗効果を発揮しない分裂加減が独特過ぎてわたしにはあわなかった。

自分探しの物語であると世間的には聞くが、演じきれない役割にもかかわらずそれこそがあなただ、と言われた時、捨てたとしてさらなる「自分」は見つけ出せるのか。探す以前、捨てる」ことへの葛藤に重きがおかれているように、早計ながらも「序」からテーマとして感じ取る。

残りの視聴はまた気が向いたときに。

N.river