「"勝手に生きろ!"」酔いどれ詩人になるまえに 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)
"勝手に生きろ!"
チャールズ・ブコウスキーの自伝的小説「勝手に生きろ!」をマット・ディロンで映画化した本作。
自称作家として振る舞う姿、書いていることに変わりはないが、どうにもならない不満を淡々と詩にした朗読する虚しさ、落ち込んだり自分を見つめ直し打破する姿勢は感じられず、常に堕落したマイペースさ加減。
生活?酒の為に仕事はするが、合間にバーで一息、太々しい態度で一瞬にしてクビの繰り返し。
人としてのギリギリを何とか真っ当に誤魔化しながら生きているような、演じるM・ディロンが憎めないキャラをブコウスキー並みに演じている。
ブコウスキー本人は特に「ブコウスキー:オールドパンク」を観れば、本作のチナスキーよりはマジメに仕事をして作家業も懸命に目指した行動をしている姿が。
夢や希望が無くても皆、必死で生きる世の中、ダラダラと生き延びる人生は救いようが無い筈ながら、ホノボノと和みながらのヘンリー・チナスキー的ブコウスキー。
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