「深夜ドラマの美味しいトコロ」転々 いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
深夜ドラマの美味しいトコロ
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10回も観たという方に薦められて鑑賞した。
監督は『時効警察』の演出をした三木監督。ということはもしかしら深夜番組のテイストが観られるのかと期待したのだが、実際それを裏切らずいい塩梅に“ゆるゆる”なペーストに仕上がっていた。それでいて泣ける要素も織込み、素敵な作品になっている。
小ネタも満載で、1回きりだけでは分からないシーンが、後になって回収されるところもきっちりしていてこれも又深夜テイストに華を添えるようで小気味いい。やはり邦画はこういうカテゴリを大事にすべきだということを再確認させられる内容である。
冒頭シーンの歯磨き粉を尻で押しつぶしてしまったところ、そしてラスト前のチューブ入りのチャズネを吐き出してしまおうか逡巡する妄想シーン。
登場人物も又個性派揃いで、それぞれがいい味とおとぼけを醸しだし、プロトしての仕事をきちっと魅せてくれている。
皆が皆、何かを埋め合うように、暖かく包んでいく表現が観る者を優しく溶かしていくような心地にさせてくれる。
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